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【ゴルフせんとや生まれけむ】保科有里<前編>「ゴルフも歌も“自然体”がいいんです」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、 通販CMで人気の歌手の保科有里氏。

私が歌手デビューを目指して金沢から上京したのは平成2年のことでした。その頃、作曲家の先生主催のゴルフコンペがあったんですが、クラブを握ったこともない私にも参加の指令が下ったんです。それもいきなりハワイ! ゴルフをやっている人なら誰もが憧れるハワイでのゴルフがデビュー戦なんて申し訳ないなあと思いながら、ちゃっかり参加(笑)。もちろんその時はスコアが数えられないくらい打ちましたけど、ものすごく楽しかった。それで一気にハマって、平成5年に歌手デビューするまでの3年間、めちゃくちゃやりましたね。その間、ハワイにも何度か行ってカアナパリ、マウナケア、カパルアといろいろ回りました。その頃は、コースのマークが入ったタグをキャディバッグにたくさんぶら下げて自慢してましたね(笑)。

最近もあちこちから声を掛けていただくんですが、仕事が忙しくてなかなかゴルフに行けなくて……。残念なんですけど、逆に考えるとしょっちゅう行けるということは仕事がない、ということでしょう。そうなると、どっちもどっちですよね。

私は、ゴルフの技術に関しては「ラウンドで覚える」というタイプ。ですから、打ちっ放しには人生で2、3回しか行ったことがありません。でも、そのせいなのかな、スコアも110から120の間を行ったり来たりで、もう20年近く前に一度だけたまたま出た「99」が、いまだに私のベストスコアなんですよ。

でも、私にとってのゴルフは、スコアはさほど関係ないんです。それよりもナイスショットした時の快感、それを味わいたいからゴルフを続けているような気がします。でも不思議なもので、ナイスショットって、その時どうやって打ったかは全然覚えていないんです。だから、もう一度同じことをやろうと思っても全然できないんですよね。これって歌と一緒で、師匠に「有里、今日の歌はとってもよかったよ」と褒められても自分ではどう歌ったのか覚えていないんですよ。頭でこう歌おうと思ってもうまくいかない。自然体がいいんですよ。その点はゴルフと歌はよく似ていると思います。

あと、ゴルフって、特に女性はコースや自分との闘いだけじゃないんです。日焼けとの闘いも決して忘れてはいけません。日焼け対策は夏だけではなく冬も大切なんですよ。ある時、プレー前に日焼け止めをしっかり塗ってこれで大丈夫だと思っていたのに、夜になったら耳の後ろがヒリヒリする。何だろうと思ったらしっかり焼けて赤くなっていました。日焼け止めを耳にだけ塗るのを忘れてしまって。私ったら、すっかり耳なし芳一(笑)。あれには参りました。

それと、女性はファッションにこだわりますよね。私は明るい色が好きで、ボトムスはキュロット派。だからといって、実は見た目はあんまり意識してはいなくて機能性重視。だってファッションをバシッと決めているのに、技術が伴っていなかったら格好悪いじゃないですか。歌の苦手なアイドルみたいで。あら、ごめんなさい、ついつい口が滑っちゃったわ(笑)。

>>後編につづく

保科有里

ほしな・ゆり。歌手。金沢市生まれ。93年「神無月に抱かれて」でデビュー。08年「さくらの花よ 泣きなさい」で第1回作曲家協会音楽祭奨励賞を受賞。「夢グループ」の石田重廣社長との通販CMでの軽妙なやりとりで一気に人気者に

週刊ゴルフダイジェスト2024年3月26日号より