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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.111 練習より大事! スタート前の「風向きチェック」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

前回に続き、風ゴルフのお話。

風が強いと、飛ばないし曲がるし、グリーンは止まらないし、いいことないけど、風を弱めることはできないので、受け入れるしかない。“風任せ”という言葉があるくらいだからね。ただ、任せっぱなしだと、とっちらかってしまうので、対策は必要だ。その際、重要となるのが「風を読む」力。

勝手知ったるコースならいいが、初めて行くコースは、やはり事前に風向きをチェックしておく必要がある。強風のときはとくに。

用意するものは、鉛筆、消しゴム、スコアカードの3点。身支度を終え、クラブハウスを出たら、最初に旗(クラブハウスの上に立っている場合もある)を見つけ、それがどちらにたなびいているかを確認する。確認できたら、スコアカードに載っているコース全体のレイアウト図に、その方向を矢印で書き込む。余白に書くのではなく、レイアウト図全体に、「こっちから吹いてまっせ」という具合にデカデカと書き込むのがポイントだ。そうすると、ホールごとに右から、左から、正面から、後方から……と吹いている方向が一目瞭然でわかる。

コースの旗を参考に、スタート前に基本の風向きを把握しよう。基本がわかれば、ラウンド中どこから吹いているかなど確認しなくて済むので、ラウンドがスムーズになる

風は一日中同じ方向から吹いていることはまずないので、書き込む際はマジックじゃなくて鉛筆がいいかな。そして、風向きの変化をキャッチしたら、消しゴムの登場。古い矢印を消し、新しい矢印を書き込む。

この方法で「基本の風向き」がわかれば、いちいち芝生をちぎってパラパラさせなくても、なめた人差し指を天に掲げなくても(そんな人いないか)いいので、プレーファストの面でもおすすめだ。

雲や鳥でチェックする方法もあるけど、高い場所と地上付近は風向きが異なる場合があるので、ボクはあまり参考にしないかな。

でも、空港付近のコースでは、飛行機の飛ぶ向きは一応確認する。飛行機も鳥と一緒で、風上に向かって飛び立つからね。頭上で発見したら、確認して損はないだろう。ゴーゴーうるさい時もあるけど、ゴルファーに有益な情報を提供してくれると思うと、騒音も気にならなくなるだろう。

ティーイングエリアとグリーンとで風向きが違うときもあるので、万全を期したい人は、ホール毎に一番高い木を見つけ、枝葉が揺れている方向で再確認すればよい。ティショットの場合、オナーじゃなければ、先に打つ人の球筋を見ても、わかるしね。

それの情報をどう戦略に役立てるかは、打ち上げや打ち下ろし、さらには樹木の密集度により風がどの程度影響するかが変わるので一概にはいえないけど、「基本の風」を自身で把握しておくことは重要である。状況判断をしながらプレーするのは、レベルに関係なく、ゴルフの醍醐味のひとつだと思うしね。

ということで、次回風が吹いたら、ぜひ試してみて。


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2019年6月4日号より