【只今コージ中!】Vol.103 新感覚! BMWのファミリーカー「2シリーズ アクティブツアラー」
ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第103回はBMW「2シリーズ アクティブツアラー」の実力をチェック!
PHOTO/Hirohiko Mochizuki THANKS/東京ベイサイドGC(PGM)
顔! インテリア! 走り!! 三拍子揃ってこれほど進化してるとは。そう、昨年まったく新しい2代目へと進化したBMW2シリーズアクティブツアラーです。
約8年前にBMWブランド初のFFファミリーカーとして初代がデビュー。FF車らしからぬ鋭いハンドリングやBMWとは思えない広い室内が高評価でしたが、鼻の短いファットなボディは今ひとつ華やかさに欠けるものあり。
一方、気になる新型ですが、サイズはほぼ不変。初代に比べ10㎜長く、25㎜広く、15㎜高くなるにとどまっています。
しかし実車を見てビックリ。インパクトが初代とは段違いなのです。理由は明らかで大幅にイメチェンしたフロントマスク。BMW流のキドニーグリルが巨大化、顔だけ見るとほぼ7シリーズです。
インテリアもファミリーカーとは思えないほどリッチ化。今回乗ったディーゼルモデルがハイクオリティ本革内装になっていることもありますが、これまた室内だけ見ると高級EVのiXのごとし。
インフォテインメント系も7シリーズ顔負けの高精度なカーブドディスプレイで、センターにはこれまたiXそっくりのフローティングアームレストを装備。車内OSも最新世代のiDrive8導入。ダイヤル式コントローラーがなく、スマホライクな操作感を実現しています。
それだけではありません。パワートレインは一見、初代とさほど変わらない1.5リッター直3ガソリンと今回乗った2リッター直4ディーゼルが選べますが、特に後者はトルクが増しただけでなく燃費も大幅改良。加え新世代FFプラットフォーム導入により、ハンドリングがさらに上質に。BMWの高級FRセダン顔負けの繊細さを持ち併せています。これなら可愛い彼女を乗せての長距離ロングドライブもウェルカム!
気になる収納力はほどほど。ラゲッジ容量は旧型より微妙に増し、470Lと大きめですが横幅が足りないため、ドライバーを抜いて2本収納で精いっぱい。
とはいえリアシートは左右分割で倒せますし、使い勝手は上々。FFファミリーカーとしての扱いやすさはそのままにこれまで以上のプレステージ、BMWならではの走りが楽しめます。唯一の難は400~500万円クラスのイマドキな価格設定。違いの分かるリッチファミリーにオススメな新世代BMWなのです。
(左)決して狭くはない荷室だが、横幅が足りず、キャディバッグをそのまま収納しようとすると、ドライバーを抜く必要がある。とはいえ、リアシートの片側を倒せば3本は余裕/(右上)メーターパネルとセンターディスプレイが一体化された「BMWカーブドディスプレイ」がコンパクトモデルでは初採用/(右下)排気口を車両下部に隠すことでよりスタイリッシュに
BMW
218d アクティブツアラー エクスクルーシブ
全長×全幅×全高/4385×1825×1565mm
メーカー希望小売価格/476万円~
週刊ゴルフダイジェスト2023年4月4日号より