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【ゴルフ野性塾】Vol.1772「スコットランドの全英観戦に行きたい」

KEYWORD 坂田信弘

古閑美保、上田桃子など数多くの名選手を輩出してきた坂田塾・塾長の坂田信弘が、読者の悩みに独自の視点から答える。

前回のお話はこちら

窓の外、
薄色の青空に

薄色の雲浮かぶ寒暖の差に一息ついた様な冬終りに近付いていると思わせる空模様。
女房殿、元気だ。
洗濯をいつ始めたのかは知らないが、現在時14時15分の段階で12キロ洗える洗濯機3回、回していた。どこから見つけて来る洗濯物か、前の洗濯機が壊れる迄はその様な多くの洗濯物は出なかったと記憶する。
コロナ前、1年365日の内、家で眠る日は1カ月前後。
残る日は日本国内の旅、仕事、そして海外の旅と仕事あったので、我が家の洗濯量に眼を向ける事はなかったが、今はコロナが与えてくれた休養と思って女房殿の洗濯機回す回数にも眼を向けている。
ただし、口は出さない。
出せば何かが飛び出す。
それも予測出来ない我が身に不利となる何かがだ。
藪を突ついて蛇が出たぐらいじゃまだいいが、藪を突ついたら腹空かした虎が出たじゃ笑い話にもなりゃしない。

結婚して得た教訓その一。
突つくのは止めた方がいい。
突つくよりは突つかれる方が身の安全、身の平和である。
価値観、常識、物事への執着力、拘り、そして育った環境違う者同士の結婚、動力源も歯車の数と大きさもピタッと合う訳はない。結婚とは二人の歯車の合せ様でその結婚が平和であるか否かが決まると思う。

言葉の粗い女性は苦手だ。
粗い言葉聞けば鳥肌立つ時期があった。そして今、再び鳥肌立つ様になって来た。
女房殿の言葉は優しい。誰に対してもだ。
ただ、周りの若き女性の言葉、粗くなって来た様に思う。
男の真似をしているのか、個性を得るが為の意識的な粗さの出現か、気持ちが穏やかでないのか、今に余程の不満持つ身なのか、遠慮持たぬ性分なのかは分らぬが、近頃、女性の言葉の粗さを感じる様になって来た。
特に若い人の言葉遣いに粗さを覚える。腹立てて生きる人は多いと思う。
でも、その腹立ちを言葉の粗さに出すのは人間関係を損なうのではと危惧する。

50回連続の素振りで“間”は出来る。


「一呼吸置け。ゴルフも会話も一呼吸の“間”が大事だ。それで己のリズムは作れるし、球を強く打つ事も優しく打つ事も出来る。人様の話を穏かな気持ちで聞く事も出来る。間だよ、間。愛を育てて行くのは二人の間だ。焦るな、無理を生む過度の期待は駄目だ。己の間を作れ。50回連続の素振りでスウィングの間は出来る。人との会話の途中、5回の笑顔出る穏やかさがあれば人との間は持てる。観るは大事、聞くも大事、そして笑顔の微笑み5回の時間が大切だ」
「本や雑誌の教訓話、理解は出来ても出来ぬ話ばかりでしたが、塾長のお話には実現出来る話が多いと思います。それってゴルフ経験から得られたものでしょうか?」
「考えた事はない。東の空は東、西の空は西だ。東の空が西になったり、南や北になったりはしない。それさえ覚えていれば一つの覚悟は出来る。一期一会の覚悟だ」
「ゴルフは一期一会のスポーツと教わりました。確かにその通りだと思います。50年間、ゴルフ続けても同じ状況の訪れはなく、一つの出会いと別れと塾長は仰ってました。ボールのライ、風向きと強さ、傾斜、地面の硬さ、芝生の厚さ、そしてスコアと自分のその日のゴルフの出来不出来が作るプレッシャー、総てが同じとゆう事はあり得ません。それは素人の私達が考えても分る事です」
「素人と来たか。素人と玄人、いい言葉だな。徹し様、一途に徹すれば玄人、適当半端に徹すれば素人だ。そして結果は徹した日々の後に生まれよう。プロとゆう言葉よりは玄人とゆう言葉の方が私は好きだな」
「玄人坂田と呼びましょうか。でもそれではやっぱりおかしいですネ。坂田プロか坂田塾長か、坂田先生の方が呼び易いです」
「先生は止めろ。私は先生じゃない。ただ、そうゆう私も目上の方、人様を指導出来る肩書き持つ方、そしてどう呼べばいいのか分らない方を先生と呼んで来たが、その時、私が先生と呼んだ方の戸惑いを感じた。でもさん付けじゃマズかろうの気持ちが私にあったのだから仕方ないだろう」

大濠公園に集う者15名だが、参加希望者増えていると聞く。
18名迄と伝えた。
福岡大濠公園内のスターバックス、屋外の椅子に座ってコーヒー飲める席数は20席迄。
場所を移す気はない。18名迄だ。
残り3名をどう選んでくるのか、少しの興味を持つ。

昨日2月20日、福岡と芦屋のトンボ帰りをした。
大手前大学ゴルフ部後援会総会に出席。
2019年迄は毎年2月に行われていた総会なれど、コロナで2020年から2022年迄は中止となっていた総会である。
総会後半の壇上、私が40分喋った。総監督が総会欠席では会は成り立たぬ。
朝9時半に福岡赤坂の15階を出て、西鉄バスで博多駅。そして新幹線のぞみで新大阪。そこからJR在来線快速で芦屋駅に向い、大手前大学ゴルフ部の監督をしている長男雅樹の迎えで大手前に着いた。
福岡市内のタクシー状況、コロナで離職の方、増えていると聞く。車はあっても運転してくれる方いないの状況だ。だから予約の電話入れても断られる。
となれば、バスだ。15階から地下鉄の駅迄は遠い。

総会終えて神戸市郊外の明舞ゴルフセンターに行き、神戸塾生2人の卒塾式に参加。男1人女1人だ。
この2人は今年4月、大手前大学に入って来る。
雅樹は今年のレギュラー入りは無理と思うが、来年のレギュラー入りは不可能じゃないと言っていた。
そして、最終一つ前ののぞみに乗って福岡へ戻った。

女房殿の洗濯物捜索の動き、私の部屋迄は来ないと思う。
雅樹はまだ西宮にいる。
22日、福岡に戻り、一つの仕事を終え、23日に神戸に戻らなければならないと聞いた。
私は暇になった。
雅樹は忙しくなった。
親から子へ忙しさがスムーズに引き継がれて行く。

タイのバンプラに行きたい。
スコットランドの全英オープン観戦に行きたい。
そして観戦終えてセント・アンドリュースとロイヤルドーノックに行き、連日の18ホールプレーだ。
コロナの終息を願う。
75歳の糖尿病持ちには危険なウイルスである。
体調良好です。

女房殿、私が原稿書く居間に入って来た。
ニヤッと笑った。
ひょっとして私の部屋に入ったのか? 洗濯する物、探し始めたのか?
何年前に収納した物だ
やり直しの洗濯かッ。
不気味な笑みだった。
現在時、午後3時47分。
本稿、ファックス送稿の後、西新ゴルフセンターに行って150球打ちますが、行きも帰りもバス利用。
時間への忍耐得た75歳。
日々、然り気なく過しております。

坂田信弘

昭和22年熊本生まれ。京大中退。50年プロ合格

週刊ゴルフダイジェスト2023年3月14日増刊号より