【大人ゴルフの歩き方】Vol.24「ゴルフの戦略を考える」
スコアだけがゴルフじゃない! コラムニスト・木村和久が独自の視点から現代の正しいゴルフの在り方を指南。
ILLUST/Shinichi Hoshi
第24講 ゴルフの戦略を考える
①サッカーもゴルフも戦略が大事よ
②何も考えずダラダラ打っちゃダメ
森保ジャパンから戦略を学べ
この前のサッカーワールドカップ、森保ジャパンの活躍は素晴らしかったですね。強豪スペイン相手にボール支配率17%くらいで勝ちましたからね。これは緻密な計算のもとに戦略を立てた結果だと思います。
というわけでゴルフにも戦略があるのか? あるんですよ。アマチュアの最重要戦略は、ゴルフの諺から引用しましょう。ずばりこれです。
「飛距離は捨てても9割は残る、方向性を捨てたら何も残らない」
これは全米トップアマのナサニエル・クロスビーの言葉です。つまり200ヤードのティーショットを刻んでも180ヤードは残る。そこを無理して、ぶん回してOBになったら、何も残らないと言いたいのです。映画「スラムダンク」に出ていた小柄な選手は、バスケの試合中に「チビにはドリブルしかない」という名言を放っています。そのまんまゴルフにあてはめれば、オヤジには刻みしかない。これが全てです。
さあ腹が決まれば、あとは行動あるのみ。全てのホールをボギーオンさせるつもりで挑みましょう。パーは諦めてもボギーは粘りまくる。さすれば必ずや80台が出ることでしょう。
●方向性
OBになったら飛距離ゼロで、ペナルティがつくから、むしろマイナスだよね
●ナサニエル・クロスビー
1981年の全米アマチュア選手権優勝者、61歳。「ホワイトクリスマス」で有名な映画スター、ビング・クロスビーの孫
●刻みしかない
シニアティーで打つ、高反発クラブ&飛ぶボールを使う手もあるが、せこいと言われる。同じ土俵で戦うなら刻みしかない
●ボギーオン
最初からパー72じゃなくてパー90のコースと思えばいい。アンダー達成も夢じゃない!?
打つ前に考え、プレー後は反省会
具体的戦略ですが、まず前進4打があるかを確認しないと。ほんまかいな。あれば大叩きを防げます。思い切りドライバーを振りましょう。
普通のホールではグリップを短く持ち、9割パワーで抑え目に打つのが大事かな、と。狭いホール、トリッキーなホールはさすがにドライバー厳禁。そこはスプーンで、いや持ってない。ならば5番ウッド、4番UTと番手を下げても構いません。ボールを曲げたら何も残らないのですから。
ラウンド戦略は、極端に短いホールは別として、ボギーオンルートを描きましょう。グリーン手前30ヤード、50ヤード、100ヤードに寄せる。そしてひたすら、その距離のアプローチ練習を日頃しておけば、必ずやボギーオンは達成できるでしょう。
いいですか、コンペのドラコンは、マン振りさせる罠です。罠にひっかかったフリをして軽く打ち、当たりが薄いとぼやくのが高等テクニックです。ニアピンも同様に頭を使いましょう。ニアピンは無視して、どこに落としたら安全かを考えて、あえてグリーンを狙わないのも選択肢のひとつです。
プロはパー3やパー5のホールで確実にパーを取りにいきます。そこで我々は確実にボギーを取りましょう。そのための刻みです。
ゴルフはサッカーと同様に前半と後半があるスポーツ。前半がダメだったら、何がいけないのか? ひとり反省会をすることは大事です。カツカレーの大盛りを食べ、コーヒーをすすってる暇はないですよ。例えば前半ミスしたクラブは使わないとか。枯れ芝なのにボールを上げようとしたから、午後は転がしで行こうとか。ヒール球やこすり球が多いなら、スウィングチェックもありです。練習場で打ってみるのも手です。 付け焼き刃だ、往生際が悪いと言われても叩いて悔しかったら、何か手を打つべきです。後半は前半より1打でも良ければオーケー。後半に強い森保ジャパンを思い出し、決して諦めないことです。
●前進4打
アマチュアのお助けローカルルール。何回この特設ティーに救われたことか
●番手を下げて
ティーショットはドライバーと思ってる固定観念がアウト。曲がらない150ヤードショットでも充分ボギーは取れますぞ
●アプローチ練習
じじいはなぜアプローチ練習ばかりやるのか? お金がかからない。疲れない。スコアメイクは寄せとわかっているから
●ひとり反省会
昼休みに反省点をメモ出しするのもあり。昼練習できたら一人前。その場で矯正は難しいが、その姿勢が明日へつながる
●後半に強い
後半やることはたくさんある。ミスしたクラブは使わない。失敗した打ち方はしない。大きく素振りするのは大事、グリップを短く持っているか。テークバックが早くないか等々
今月のまとめ
若い頃、デートする時、口説く戦略立てたよね。
食事して近くの公園行ってチューして、裏手のラブホへ流れるとか。
ゴルフの戦略も一緒、どうしたらボギーで上がれるか、ものすごく真剣に考えましょう
教える人/木村和久
ゴルフ歴32年のコラムニスト。ベストスコア75、2001年鶴舞CCキャプテン杯優勝。『89ビジョン』など新しいゴルフの楽しみ方を様々提案する自称「ゴルフ生活評論家」
月刊ゴルフダイジェスト2023年3月号より