Myゴルフダイジェスト

【掘り出し傑作選】やまさき拓味「ゴルフの花道」Vol.5「おじいちゃんと一緒」

ハートフルな作風が感動を呼ぶやまさき拓味氏が、かつてゴルフコミック誌「ボギー」で連載していた読み切りシリーズ「ゴルフの花道」。わずか26ページの中で表現される珠玉の物語は、涙なしに読むことは難しい。本日から全6話をMyゴルフダイジェストにて毎日公開。第5回は「おじいちゃんと一緒」。今回は一風変わった設定ですが……それでも泣かせてくれます!

後編へつづく

こちらもチェック!

  • マスターズ優勝後、7月にコロナ感染、病み上がりで出場した東京五輪でメダル争い。そして10月のZOZOチャンピオンシップでツアー7勝目を挙げるなど、激動の1年間を走り抜けた松山英樹。まもなく30歳になる彼は、いま何を考え、そしてどこに向かっているのか? 心の内をじっくりと語ってもらった。 PHOTO/Takanori Miki、Taku Miyamoto 松山英樹1992年2月25日生まれの29歳。2010年のアジアアマで優勝し、11年のマスターズでローアマに輝く。13年にプロ転向し、国内ツアー賞金王に。14年から米ツアーに本格参戦し、メモリアルトーナメントで初優勝。21年のマスターズで日本人初のメジャー制覇を遂げ、同年10月、日本開催のZOZOチャンピオンシップを制して、米ツアー7勝目を挙げた 「ああ、もう勝てないのかな」正直そう思っていました GD 2017年以降、4年近く勝利がないなかで、4月のマスターズで悲願のメジャー優勝、そして10月にZOZOチャンピオンシップでも優勝し、ツアー7勝目を挙げました。いろんなことがあった1年だったと思いますが、それまで勝てなかった日々を振り返ってみて、いまどんな心境ですか?松山 勝てない時期の最初の1、2年は正直「まあ勝てるだろう」って高をくくっていて、楽観的に考えていました。でも19年、20年になってもなかなか思うような成績が出なくて、コロナ禍になる前、2週連続トップ10に入ったのに(20年3月)、そこで勝てなかった時点で、「あぁ、もう勝てなくなるのかな」と思っている自分がいました。それはコロナ中断明けの試合でも続いて、BMW選手権(20年8月)で上位争いしましたが、そのときも優勝争いをしている感覚はあまりなかった。必死につないで、つないで、なんとか優勝争いしている状態で、ただそこにいるお客さんのような感じでした。GD その「勝てない感覚」に、いつ変化が訪れたのですか?松山 ヒューストンオープン(20年11月)で2位になったときに、「まだ気持ち的に争っている」というのを久しぶりに体感しました。まだ勝てる可能性があるなと。でもその後21年になっても、状態が悪くないのに予選も落ちるし、トップ10にも入れないのが続いて、「なんでだろう」ってすごく考えていました。GD 4月のマスターズ前にそこに変化が訪れたということですか? オーガスタに入って突然の光明! 何があった? 松山 そうですね。オーガスタに入って、前の週にやっていたことと、その前の週にやっていたことがすごくマッチしたんです。オーガスタで練習をしていくなかで、頭の中がすごくクリアになってきて、自分への期待度もどんどん上がっていたんです。「勝てるかもしれない、勝てなくても絶対に上位にいる、優勝は争える」って。いつもなら練習ラウンドも1.5や2ラウンドはするんですが、試合前日も練習ラウンドはしないで練習だけで終わりにしたんです。コースも知っているし、自分の状態を上げることに専念しようって思いました。それが結果的に良かったですね。 オーガスタに移動した瞬間全部がつながった GD 優勝を狙えると思えるようになったのは、スウィングが安定してきたということですか?松山 そうですね、考えることが少なくなったというのがいちばん大きいですね。今までだったらスウィングのことを考えるだけでなく、そこにプラスして球筋を考えていたんですが、あの週は考えることが本当に少なくなっていました。GD 具体的にどのぐらいクリアになっていたんですか。松山 昨年から目澤さん( コーチ)と一緒にやり始めて、目澤さんの言っていることもすごくよくわかりますし、そこに取り組んできたんですけど、一方で自分をなくしている部分もあるのかなとも思っていたんです。それが何の拍子かわからないですが、マスターズ前週のテキサスオープンで時間をかけて練習をしていたら、なんかいい感じだなというのを見つけて。その試合はダメでしたけど、オーガスタに移動した瞬間に、「ああ、だからこうなるんだ」とパターまで含めて全部がつながっていく感じがあったんです。だから、「あ、戦えるな」って。GD 目澤さんが話すようなGC4(弾道解析器)などで測っているデータと、スウィングがマッチしてきたということですか?松山 そうですね。取り組んできたことと自分がやっていることがすごくハマったというか。頭で考えていることを体でうまく表現できるようになって、クラブを上手く扱えるようになったんです。 GD そうなると、マスターズの4日間は、スウィングをシンプルに考えていたということですか?松山 そうですね、けっこうシンプルでした。クラブを上げるときは、ここ(テークバック)とリズムだけという感じでした。意識していたとしても、1カ所、2カ所……、あっても3カ所ぐらい。GD ちなみに普段はどれぐらい考えているんですか?松山 んー、何個かな。アドレスだけで多分4つぐらいある(笑)。GD そんなにあるんですか。松山 まぁでも、それがどんどん減っていけばいくほどやっぱり調子が良くなるんです。考えることが1、2個だったら、すごくシンプルですから、それは調子がいいって発言になると思います。なかなかそういうふうにはならないですけどね。GD ZOZOチャンピオンシップのときは、調子が良くないと言っていましたが、そのときは考えることがいっぱいあったと。松山 いっぱいありましたね(笑)。でも、考えることがあるなかでも、最終日に向けて徐々に減りつつあったかなとは思います。 「良かった、腹が立つんだ」 GD マスターズに勝って、自分の中で心境は変わりましたか?松山 うーん、どうですかね。変わったと言えば変わったかな。3週間クラブ握らないとか今までなかったですからね。今回もZOZOで優勝してからまだ1回もクラブ触っていないですし、そういうことが平気でできるようになっています(取材はZOZOから2週間後)。GD それはプラスなことですか?松山 絶対マイナスでしょ。体を休めるには必要な時期だと思っていますが、でもさすがにちょっとやばいかなと。GD 目標だったメジャー優勝を遂げて、燃え尽きてしまったような感覚はありますか?松山 そうなるんじゃないかと、自分でも心配していました。でも、マスターズ優勝後、最初に出場した試合で(AT&T)、結果が出なくて腹立っている自分がいて、「ああ良かった、自分は変わってなかった、腹が立つんだ。やっぱりゴルフが好きなんだ」と思ったんです。そこで「勝ったからいいや」って思うようだったら多分ゴルフをやらなくなっていたはず。でも本当に腹が立って、イライラしながら練習もしていたし、その姿を客観的に考えて、「ああ良かった」と思いました。GD それまで「メジャー優勝」だった目標は、その後どう変わりましたか?松山 ツアー6勝目をマスターズで挙げて、ZOZOで7勝目も挙げたので、K・J(チョイ)さんに並ぶ8勝目を挙げることが、いまは一番近い目標だと思っています。丸山(茂樹)さんが持つツアー3勝という数字を抜いたときに、「早くK・Jさんの数字を抜けよ」って言われていたので、すごく意識していました。無理じゃないかと思うこともありましたが、あと1勝で並ぶところまできたので、それを早く遂げたいなと。 GD 22年はマスターズのV2もありますが、どんな戦い方を考えていますか。松山 早いうちにもう1勝して、シーズンを楽にプレーしたいですね。もちろんオーガスタでもう一回勝ちたいですし、それに向けてどういうスケジュールを組むか考えなきゃいけないと思っています。GD マスターズに向けてピークを作っていくと。松山 毎試合、山のてっぺんだったらいいんですけど、「ピークから下がったときどこにいるか」がすごく大事なので、そこの基準が上がれば、調子が悪くてもパーッと勝てるかもしれないと思っています。GD マスターズの勝算は?松山 正直ないですね。そこはコンディション次第で、すごく変わると思っています。それこそ一昨年のマスターズ(20年11月)みたいに20アンダー出るセッティングだと、僕にとってはしんどい。10アンダーから15アンダーぐらいのセッティングだったら勝負できるかなと思っています。13番ホールは距離が延びると思うし、天気次第でスコアがどれぐらい伸びなくなるかも変わりますからね。でも、たとえどんな天候だとしても、20アンダーの世界になったとしても、そこについていけるようなプレーはしたいと思っています。 週刊ゴルフダイジェスト2022年1月11・18日合併号より こちらもチェック!
  • 週刊ゴルフダイジェストの人気連載「ゴルルとルール」から、間違えやすいルールの問題を厳選。2019年の改訂でルールが大幅に変わったこともあり、混同している人も多いはず。さて、あなたは何問正解できる? ここは正解しておきたい! 難度1~2 難度 ★★☆☆☆ 改めて聞かれると意外と迷う……中級編 難度 ★★★☆☆ 難度 ★★★☆☆ これが分かればルールマスター! 難度4以上の難問  難度 ★★★★☆ 難度 ★★★★★ 全問正解できたあなたはかなりのルール通! 間違ってしまったあなたは、「ゴルルとルール」でゴルルと一緒に勉強していきましょう! 「ゴルルとルール」バックナンバーはこちら こちらもチェック! Myゴルフダイジェスト有料会員になるとスマホでいつでもルールが確認できる! 『2021-2022 GOLF DIGEST ゴルフルール早わかり集』 Myゴルフダイジェスト有料会員は電子版をご覧いただけます
  • 14本のクラブセッティングは、時代とともに移り変わってきたが、近年、アイアンのストロングロフト化の影響もあり、プロの間でも急激にセッティングが変化している。そこで改めて、クラブセッティングをどう考えればいいか、専門家に聞いてみた。 TEXT/Kosuke Suzuki PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Hiroyuki Tanaka、Tomoya Nomura THANKS/マグレガーCC、相模湖CC 解説/松吉宗之 クラブ設計家。フォーティーンで故・竹林隆光氏のもとでクラブ設計を学び、2018年に「Juicy」を設立した アイアンが担う領域が狭くなっている みなさんのキャディバッグには、アイアンが何本入っているだろうか。「5番はもう打てないから抜いた」と、6番~PWの5本という人がいる一方で、コースではほとんど使わない4番までがバッグに入っていて、7本という人もまだまだ多いだろう。実際は5番~PWの6本という人がもっとも多いと思われるが、どうやらこういった、アイアンが6~7本を占める「普通」と思われていたクラブセッティングは、過去のものとなりそうだ。というのも、今年スタンレーレディスで復活優勝を遂げ、さらに樋口久子三菱電機レディスで今季2勝目を挙げた渋野日向子選手のキャディバッグを覗いてみると、なんとアイアンが6番~9番の4本だけなのだ。そしてFW、UTが各2本、PW代わりの46度を含め、ウェッジが4本というかなり斬新なセッティングだった。渋野選手だけでなく、こういったウッド類が多いセッティングは女子プロを中心にツアーの現場でもどんどん増えているし、ウェッジが4本入ったセッティングは米PGAツアーでも主流になりつつある。 渋野日向子もアイアン4本 5Wはなく、FWは3W、7Wの2本。UTが2本でアイアンは6~9番の4本。PWの代わりに46度と、52、54、58度の計4本のウェッジが入っている。一見飛ばし屋のセッティングとは思えない個性的なラインナップ 渋野選手のような「アイアン4本」のセッティングはアマチュアにとって今後のスタンダードになるだろうと話すのは、クラブメーカー「ジューシー」代表でクラブ設計家でもある松吉宗之さんだ。「アイアンのストロングロフト化が進むいま、従来のようにドライバーと5~7本のアイアンセットをベースに、空いているところをFW・UTとウェッジで埋めて距離やロフトの階段を作るセッティングは実用性を失いつつあります。アマチュアにとっては、7番~PWの4本程度のアイアンをベースに、ウッド類とウェッジ類は各4本投入し、(ドライバーとパター以外の)12本を構成することを基本形態として考えるのがおすすめです」 続きを読む 松吉さんによると、ヘッドスピード40㎧前後のアマチュアにとって、ストロングロフトアイアンでは、4、5番はもちろん、場合によっては6番でさえ球が上がり切らないということもある。一方でPWは、機能面でも使用機会としてもウェッジ的要因を失いアイアン化が進んでいる。そうなると、本来アイアンが持っている、グリーンを狙うクラブとして「距離を刻む」機能を担うのは、7番~PWの4本程度のアイアンだけになるだろうというのだ。「アイアンで十分なキャリーと高さが出せない長い距離の領域は、狙った距離を刻むというよりもグリーン周りにやさしく運ぶことが目的となります。これがFWやUTの役割。そしてフルショットだけでなく距離の加減や弾道の高低をコントロールしてピンを狙う役割を担うのがウェッジ。これらがアイアンの上下でそれぞれの役割を果たすことで、初めて実戦的な12本が整うと言ってよいでしょう。これらは、プレーヤーのヘッドスピードや腕前、使っているクラブなどによってもちろん本数が増減します。ヘッドスピードが速い人やロフトの寝たアイアンを使っている人なら、6番や5番アイアンでも距離を刻めますし、超ストロングロフトアイアンを使う人なら、PWのさらに下までアイアン的な用法になるかもしれません。いずれにせよこれからは、この3つのグループをどのクラブにどう分担させるかでクラブセッティングを考える時代になっていくと思います」 3つのグループに分けて考える時代がやってきた! 【FW&UT】やさしく「運ぶ」クラブ FWやUTのようにアイアンよりも深・低重心で球が上がりやすく飛距離を出しやすいクラブは、グリーンに球を止めるには技術が必要だがグリーン周りまでやさしくボールを運ぶことには長けている。アイアンのロフトが立つほど重要性が増すカテゴリーだ 【アイアン】距離を「刻む」クラブ アイアンは、番手ごとに10~15ヤードの間隔で距離を刻んで分担し、グリーンを狙うクラブ。フルショットで使用し、スピンの入った球で必要なキャリーを出し、グリーンにボールを止める能力が求められる。これを満たさないものは、アイアンとしては不十分 【ウェッジ】距離を「打ち分ける」クラブ 本来のウェッジの役割は、アプローチをしたり、距離の微調整や弾道をコントロールして正確に距離を打ち分けること。それにはアイアン的な形状よりも、ウェッジ的な形状で「飛びすぎない」性能を備えたクラブが適している 上の番手が打てているか下の番手をどう使うか では3つのグループの組み合わせをどう考えればいいのか。さらに松吉さんに聞いてみたところ、まずは自分が使っているアイアンのロフトや飛距離をしっかり把握することが大事だという。「たとえばPWのロフトが40度を切るような今どきの超ストロングロフトアイアンを使っているとします。これがドライバーのヘッドスピードが40㎧程度の人だったら、23~24度の6番アイアンでは高さが出せず、おそらく『距離を刻む』用途では使えません。つまり、アイアンとしては考えないほうがいいということ。一方、ロフト37~38度のPWは110~120ヤード前後飛ぶでしょうから、距離を「打ち分ける」ウェッジというより、「距離を刻む」アイアンとして考えるべき。こういうケースでは、7番~PWの4本で十分です。これがロフトの寝たアスリートモデルアイアンだったら、また番手構成も変わります。ドライバーで43㎧くらいの人なら、多分5番でも十分に『距離を刻める』でしょう。一方でPWはウェッジ的に使っているのであれば、セットとし5番~PWをバッグに入れ、アイアン的に使うのは5番~9番の5本という感じになります」 ストロングロフトの飛び系アイアン6番では十分な高さが出せない可能性も アスリートモデル5~9番をアイアン、PWをウェッジと考える こうして「距離を刻む番手」が決まったら、そこから上の「やさしく運べるクラブ」と、場合によってはPWを含めた「距離を打ち分ける用のクラブ」を何本入れられるかが決まる。いずれにしても「アイアンセットが何番から何番なのか」ではなく、「どのクラブをどのように使うのか」を基準に判断することが重要だ。「FWやUTに関しては、ブランドを統一することはおすすめしません。この領域は、実は(1)ティーショット用のクラブ、(2)芝の上からいちばん飛ぶクラブ、(3)アイアンの上の距離をカバーするクラブの3つの用途があるので、それぞれに適したモデルを、ブランドにとらわれずに選ぶことが大事です」もちろんティーショットでFWを使わない人は(1)のタイプのクラブは不要になるし、もっと下のUTなどの番手に任せてもよい。(2)のタイプはヘッドスピードやモデルによって適したロフトが異なり、必ずしも3Wが必要なわけではない。(3)に関しても、顔の好みや求める弾道などによってFWとUTを柔軟に組み合わせて考えよう。「ウェッジも、モデルをそろえたりロフトを等間隔に並べる必要はありません。打ちたい距離や使い道に応じて、必要なモデル、ロフト、バウンスのウェッジを組み合わせましょう」 Point 1FW・UTはブランドをそろえず用途を明確に ロフト15~16度では芝の上からでは十分な高さが出せないケースも多いのでヘッドスピードが遅めの人は、ティーショット用と分けて考える必要がある。「芝の上からいちばん飛ばせるクラブ」も、18度の5Wや、ヘッドスピードによっては21度前後の7W等の場合もある。その下の番手は、FW、UTを好みや用途によって柔軟に組み合わせてみよう Point 2ウェッジはいまや誰でも3~4本 PWをアイアン的に使う人はその下から、PWをウェッジ的に使う人はPWも含めて3~4本でウェッジを構成。とくに飛び系アイアンを使っている人は、低重心で四角い顔をしたアイアンでは飛びすぎたり球が強くなりすぎるので、丸いウェッジ的な顔の高重心の単品モデルを使いたい。ロフトを等間隔にそろえるのではなく、打ちたい距離を打てるロフトや、バンカーや球を上げる用など、用途に応じたモデル・ロフト・バウンスを組み合わせよう 月刊ゴルフダイジェスト2022年1月号より