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“背骨”を整えて飛距離アップ! ドラコン女王おすすめの簡単エクササイズ6選

「背骨」を意識して“整える”ことで、体の動きがスムーズになり、飛距離アップが望めると齋藤かおりプロは言う。では、どうすれば背骨を整えることができるのか。自宅でできるエクササイズ法を教えてもらった。

PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/ダイナミックゴルフ千葉

解説/齋藤かおり

さいとうかおり。岐本金属所属。29歳でゴルフを始め、米LPGAティーチング&クラブプロフェッショナルA級を取得。ドラコン日本大会10勝、世界大会6回出場。ドラコン公式記録は342ヤード。飛距離に悩むアマチュアを指導している

>>前編はこちら

凝り固まった背骨をほぐそう

背骨が整うことで姿勢がよくなり、神経伝達までスムーズになる。これらがゴルファーのパフォーマンスを引き出し、飛距離アップにつながるという。

では、背骨を整えるには、どうすればいいのか?

「まずは背骨周りの筋肉の癒着を取り除くことです。いわゆる筋膜リリースと呼ばれるものです。日々の生活で凝り固まった背骨周りの筋肉をほぐしましょう。そうすると背骨周りに柔らかさ(柔軟性)が生まれます。筋膜リリースの基本は自重を使って背骨を刺激すること。体を丸めてゴロンと転がると背中の硬さに気づくはずです。最初は硬くても続けていけば、誰でも軟らかくなります」

まず初めに、凝り固まった背骨周りをほぐすというわけだ。

「次が家でできるエクササイズです。背骨周りに柔らかさが出たら背中を反ったり、丸めたり、左右に屈曲させたり、ねじったりします。そうすると背骨の歪みや骨の詰まりが解消されていきます。骨の一つ一つにすき間ができると背中が滑らかに動かせるようになります。神経伝達も改善され、末端まで神経が届くようになります」

これなら夜のスキマ時間に簡単にできそう。


「最後はラウンド前のストレッチです。時間がないときでもこれを実行しておけば、動きのスイッチが入り、イメージ通りのスウィングがしやすくなります。基本は全身伸ばし。両手を組んでひっくり返し、その手を斜め上方に上げ、できるだけ遠くへ伸ばします。こうすることで全身に張りが生まれ、神経が末端まで行き届いた状態を作り出せます。このストレッチをするだけで緩みがなくなり、いつもより軽快に動けるんです」

背骨を整える。たったそれだけでゴルフのパフォーマンスが上がるのだ。今よりもっと飛ばしたいなら試さない手はない!

STEP 1
筋膜リリースで背骨周りの筋肉をほぐす

●背骨を丸めてゴロンゴロン

背中を丸め、背中から転がるようにゴロンゴロンしてみよう。ダルマのように寝起きを繰り返せるとより効果的だ。最初は板のように硬い背中周りの筋肉が、やり続けることで軟らかくなっていく。

●お尻と足を持ち上げる

仰向けに寝て両足を頭上近くまで持ち上げる(写真1枚目)。そこからさらにお尻を持ち上げ、足先を真上に伸ばしてみよう(写真2枚目)。両腕を左右に広げておくと、足とお尻を上げてもバランスが保ちやすい。そして真上に持ち上げた両足とお尻を頭の先へゆっくり倒していく(写真3枚目)。いきなり倒すと首や腰を痛めやすいのでゆっくり行おう。つま先が床につくまで足を倒せると背骨周りの柔らかさは完璧だ。

STEP 2
背骨周りの柔軟性を高める

●猫のポーズで背中を丸める

四つん這いになり、猫のように背中を丸めるエクササイズ。呼吸は止めず、首、胸、腰を順番に丸めていくイメージだ。脱力して元の姿勢に戻ればOK。反る動きは腰を痛めやすいのであまりやらなくていい。

●四つん這いスパイダーマン

四つん這いになり、背中を左右に傾けるエクササイズ。いわゆる側屈の動きだ。背骨周りに軟らかさが出た段階から始めるのが理想だ。背骨周りが硬いまま行うとケガのリスクもあるので注意しよう。

●仰向けで両ひざ左右倒し

上半身は固定したまま、下半身をねじることで背骨を回旋させるエクササイズ。仰向けに寝て両ひざを曲げ、真上に持ち上げた姿勢からスタートし、両ひざを左右にゆっくり倒す。自重を使うだけで十分に背骨を回旋させられる。

ラウンド前はコレ
全身伸ばしで運動スイッチON

●斜め上方に手を伸ばす

筋膜リリースやエクササイズで背骨の状態をよくすることが大事だが、ラウンド前はコレと齋藤プロ。「肩幅のスタンスで両手を組み、手をひっくり返して斜め上方に伸ばす。背骨が真上に引っ張られるイメージで手を遠くに伸ばす意識がポイント。これで全身に締まりが生まれます」

腹式呼吸も大事
「腹圧を上げると腰椎が安定する」

「背骨を整えるには呼吸も大事です。腹式呼吸で腹圧を高めると腰椎の安定度が上がります。腰椎が安定すると下半身への神経伝達の効率もよくなります。呼吸に合わせ、思い切りお腹を動かし
ましょう」

週刊ゴルフダイジェスト2022年12月20日号より