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国内ツアー大会主催者がLIV参戦の谷原出場に「No」の意思表示

3年ぶりの開催となった国内男子ツアー「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」でLIVゴルフへの参戦に意欲的だった谷原秀人が、主催者であるパシフィックゴルフマネージメント社(以下PGM)より大会の欠場を促され、谷原自身もこれを承諾。出場エントリーを取り消すという事態があった。

本来、試合の出場を決める権利は選手側にあり、主催者によるいわば“出場拒否”は異例のこと。さらに大会を主管するJGTOはこれを事後に把握したという。なぜこのようなことになったのか。小誌の質問に対するPGMの回答は以下。

同大会はJGTOおよび選手たちからの要望を受けたこと、年間試合数、試合ごとのギャラリー数などから、男子ツアーが非常に厳しい状況下であるなか、少しでも男子ツアーが盛り上がってもらいたい、また、選手に1試合でも多く活躍の機会を提供したいという強い想いから急きょ3カ月前に開催を決定した。しかし実施決定に際し、選手会長として谷原から主催者側への連絡(御礼等)がなかったこと、選手会主催の大会はじめ国内ツアーへの出場よりもLIVゴルフ出場を優先したこと、また、同大会にエントリーしたものの同週開催のLIVチーム戦への出場資格が得られれば、そちらを優先するという条件だったことなどが重なり、主催者サイドの男子ツアーに対する思いとの間に大きな乖離(かいり)があると感じ、出場を遠慮してもらいたい気持ちを通達するに至ったという。「谷原選手は『そういうことなら辞退します』と明確に答えられました」。

PGMは主催者が選手の出場を拒む強制力がない“筋違いなお願い”であることは理解していたというが、そのうえで意思表示したということ。選手には当然、個人事業主としての“稼ぐ権利”はあるが、同時に主催・運営する側、スポンサードする側にも“想い”はあるということだ。

週刊ゴルフダイジェスト2022年11月22日号より