ライダーカップのキャプテン解任だけでなく…LIV参戦のステンソンにまたも手痛い代償
多額の移籍金でLIVゴルフに転じたヘンリク・ステンソンは2カ月前にライダーカップの次期キャプテンの座から降ろされたが、今度は母国スウェーデンのゴルフ連盟(以下SGF)から関わりを拒否する通知を受けた。
本人の希望とは裏腹に、来年イタリアで開催されるライダーカップのキャプテン解任に追いやられたステンソン。さらに今回はSGFから「LIVゴルフとの関係を考えると、もはやジュニアゴルファーのロールモデル(お手本)にはなれないと考えた。よってジュニアおよび障害者ゴルフのイニシアチブをサポートしたステンソンとステンソン財団との関係を断つ」と事務局長が発表したのだ。
これに対してステンソンは「連盟が我々財団の財政的サポートを必要としなくなったのは残念。しかし我々のジュニアや障害者ゴルフに対する情熱は揺らぐものではない」とSNSで反応している。
もうひとり連盟の発表に過敏に反応したのはLIV草創期からのメンバーでもあるI・ポールター。「このニュースを聞いてがっかりした。連盟はジュニアや障害者ゴルファーの意見に耳を傾けてもらいたい」とコメントしている。
サウジアラビアの巨額なオイルマネーを背景に100億円単位の移籍金でトッププロを引き抜くLIVゴルフには、その背景、つまりサウジのテロ関与や人権侵害などの問題を、スポーツを支援してカモフラージュする“スポーツウォッシング”の疑惑から嫌悪感を示す関係者が多い。しかし一方で、出場するツアーを自由に選べないことに対する不満を持つ選手も少なくない。
余談だがアマチュア時代アニカ・ソレンスタムがSGFで電話番のバイトをしていたのは知る人ぞ知る事実。当時の彼女は人前でスピーチをするのがイヤでわざと負けるほどシャイだった。
週刊ゴルフダイジェスト2022年10月18日号より
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