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「いつかはキャプテン…」2023年ライダーカップ、欧州チーム主将にステンソンが就任

23年にイタリアで開催される「ライダーカップ」の欧州チームキャプテンに、ヘンリク・ステンソンが就任した。

2年に1度、米国と欧州が名誉と威信を懸けて激突するビッグイベント。すでに米国チームキャプテンはメジャー2勝のザック・ジョンソンに決定していたが、ベールに包まれていた欧州キャプテンが3月中旬に発表され、スウェーデン人男子初のメジャーチャンピオン、H・ステンソンが大役を任された。

「ライダーカップはあらゆるゴルフの中で最高のイベントで、大変名誉なこと。心の片隅に“いつかはキャプテン”と夢を抱いていたけれど、まさかそれが実現するとは」とステンソン。

選出方法はいたってシンプル。ここ3大会の歴代キャプテン(P・ハリントン、T・ビヨーン、D・クラーク)を含む欧州ツアーの理事5人の話し合いで決定したが、ステンソンが選ばれるのは当然のなりゆきだった。

欧米両ツアーで年間王者(ヨーロッパでは2度)に輝き、16年にはP・ミケルソンとの死闘を制し全英オープンV、リオ五輪では銀メダルに輝くなど、実績は群を抜いている。

06年アイルランドでライダーカップデビューを飾ったステンソンは以降5大会に出場、通算10勝7敗2分と勝ち越している。06年には最終日のシングルスでB・テーラーに勝利した瞬間、チームの3連覇が確定。歓喜の渦の中心に若き日の彼がいた。

新キャプテンにとっていい思い出が多いライダーカップだが、前回アメリカで開催された大会では、若い米国チームに歴史的大敗を喫した。そのとき副キャプテンを務めていたステンソンには今回チームの立て直しが託されている。

毎回最強の呼び声が高い米国チーム相手に、ここ10大会欧州は抜群のチームワークで7勝3敗と優勢。しかし前回はベテランを多く起用したことが裏目に出た。23年秋、ステンソンはどんな采配を振るう?

全英オープンでのミケルソンとの激闘は今も記憶に新しい(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2022年4月12日号より

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