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【スウィング研究】安定感の中に個性がある。岩井明愛&千怜、2人の違いは“足使い”にあり
月刊ゴルフダイジェスト
ジュニア時代から互いにしのぎを削り、今季からルーキーとして活躍する岩井姉妹。平均250Y超えの飛距離を誇る姉の明愛と、抜群の安定感を誇る妹の千怜のスウィングを、2人のコーチを務める永井哲二プロと、多くのプロ&ジュニアを指導する青木翔コーチに分析してもらった。
PHOTO／Shinji Osawa、Kazuo Iwamura
岩井明愛（左・姉）
昨年の山陽新聞レディースカップでステップアップツアー初優勝を挙げる
岩井千怜（右・妹）
NEC軽井沢72ゴルフとCAT Ladiesで2週連続優勝を果たす
解説／永井哲二
岩井姉妹を小学3年生のときから教えているコーチ。スウィングの基礎作りに関わった
解説／青木翔
野澤真央などを教えるプロコーチ。プロだけでなくジュニアの指導にも力を入れる
それぞれにとっての自然な動きを追求
今年ツアールーキーとして活躍している岩井姉妹。「とにかくクセがないスウィングを身につけさせた」と小学3年生のときから2人を指導している永井哲二コーチは言う。
「常に言っていたのは、“バランスよく振りなさい”ということ。スウィングで無駄な動きが入ると毎回スウィングが変わってしまいます。だからこそ、“自然体”で振ることを重視していました」
永井コーチの教えを2人は体現している。「ルーキーとは思えないほど、安定感がある」と言うのは、渋野日向子をはじめ数多くのプロやトップジュニアを指導してきた青木翔コーチ。
「2人は、『下半身、上半身、クラブ』という正しい順番で動かせているのが素晴らしい。そのため、どんなときでも再現性の高いスウィングをすることができているのです。ただ、ダウンスウィングの“右足の使い方”には2人に違いがあります。
明愛プロは、右足を“粘る”ように使うことで、下半身の回転を抑え、腕のローテーションを使いながら球をつかまえています。千怜プロは、右足を左足方向に“寄せる”ように使うことで、下半身の回転スピードを上げて飛ばしているんです。どちらも再現性の高いスウィングですが、飛ばすための形に特徴があるということです」
岩井明愛の1Wスウィング
どっしりした下半身で軸がブレず、上半身が大きく回ったトップ。右足を伸ばすように回転することでトップを深くしている。腕のローテーションを使い、適度にヘッドをターンさせながらインパクトを迎える
【明愛’s ダウンスウィング】
右足の粘りで球がつかまる
グリップはスクエア
グリップをスクエアに握ることで、腕のローテーションが使いやすくなり、ヘッドの開閉で球をつかまえやすくなる
岩井千怜の1Wスウィング
フックで握っていることから、フェース面が空を向くくらいシャットに上がる。やや左足重心のトップも特徴。体の回転を使ってインパクトを迎えるため、右ひじが体に近い位置をキープしているのがわかる。そのためハンドファーストに当たる
【千怜’s ダウンスウィング】
下半身の回転で上半身を引っ張る
グリップはフック
フックに握り、スウィング中フェース面を閉じて使う。インパクトではハンドファーストの形になるのでスクエアにボールをとらえられる
月刊ゴルフダイジェスト2022年11月号より
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