【ギア選びのウソホント】Vol.101「ミニドライバーのほうがミート率が上がって飛ぶ」説は本当か
「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!
先日、読者の方から「プロが使うミニドライバーを使いこなしたいのですが、どうすればいいか」と質問をいただきましたので、私なりの回答をここでお伝えします。質問者がミニドライバーを使用したい理由は「460ccのドライバーだと他のクラブと体積が違いすぎて打ちづらい」「ミニドライバーのほうが短いのでミート率が上がるのでは?」という内容でした。ゴルフはイメージのスポーツなのでその感覚は大事にしたほうがいいと思います。ですが、ドライバーの主目的を間違えてはいけません。
ドライバーの主目的は「飛ばすこと」です。飛ばしには「初速」「打ち出し角」「スピン量」が関係し、ミート率アップは初速アップに繋がります。とはいえ、シャフトが1インチ短くなるとHSは1m/sダウンするので、短尺にした分だけHSは落ちます。たとえば、46インチでHS40m/sのゴルファーのミート率が1.4だった場合、ボール初速は56m/s。一方、ミニドライバー(43インチ)ではHS37m/sになり、仮にミート率が1.45に上がったとしても、初速は53.65m/sなので、打ち出し角、スピン量が同じと想定すると飛距離はダウンすることになるのです。イメージは重要ですが、この方には通常のドライバーの使用をオススメしました。
堀越良和
ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」
週刊ゴルフダイジェスト2022年9月6日号より