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【ギア選びのウソホント】Vol.93 「飛距離だけの理由でアイアンを選ぶのは危険!?」

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

先週も記載した、7番でロフト角が27度前後のいわゆる「ストロングロフト」のアイアンについて補足します。そもそも、グリーン上でボールを止めるには何が必要でしょうか? ひとつはスピン量、もうひとつは高さです。また、トラックマンをはじめとする弾道計測器の進化により、「降下角(ランディングアングル)」という概念も生まれました。

これも弾道計測器の進化により判明したことですが、スピン量はスピンロフトにより決まります。スピンロフトというのは、「ダイナミックロフト(インパクト時のロフト)」から「アタックアングル(入射角)」を引いた数値ですが、これが多ければ多いほどスピン量が増えます。この考えがわかっていれば、ストロングロフトのアイアンとツアープロが使用するようなアイアンでは、後者のほうがスピン量は多いということは、おわかりいただけると思います。また、スピンによりボールを浮かせる揚力が発生することから、スピン量が多いと高さも出て、高さが出れば降下角が大きくなります。逆にスピン量が入りにくいストロングロフトは高さが出にくく、着弾したあとの転がりが大きくなるのです。スコアメイクを考えると、ある程度ロフトがあったほうがいいのではないでしょうか?

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より