【らくトレ】Vol.113 壁があればどこでもできる!「前鋸筋ストレッチ」で捻転しやすい体に
渋野日向子の専属トレーナー・斎藤大介氏がゴルファーにおすすめのトレーニング&ストレッチメニューを紹介する「らくトレ・ゆるスト」。今回は、姿勢を改善し肩甲骨の可動域を広げる効果のある簡単ストレッチメニューを教えてもらった。
TEXT/Tomohide Yasui PHOTO/Osamu Hoshikawa MODEL/Yukino Itakura(GOLULU)
メニューNo.113
壁を使って“前鋸筋”ストレッチ
今回は壁に片手をついてわきの下を伸ばすストレッチを2種類紹介します。前鋸筋(ぜんきょきん)という筋肉をピンポイントでほぐすことができます。実はこの筋肉がガチガチに硬い人が多く、その結果、肩甲骨が使えなかったり、猫背の原因になることがあります。姿勢を改善するのに重要な筋肉ですが、繊細な筋肉でもあるので、いきなり伸ばすのではなく、ジワジワとゆっくり伸ばしていきましょう。
エクササイズ1と2は手の向きと高さが違うだけで、伸びる部位はほぼ一緒です。手の向きによって伸び方が変わります。1はそんなに伸びを感じないけど、2だと伸びを感じるというタイプの人もいるはずです。どちらか必ずしっくりくるはずですから両方試してみてください。前鋸筋は肋骨(ろっこつ)についている筋肉なので、呼吸によって伸び縮みします。呼吸による肋骨の開閉を使ってストレッチするとより効果的なので、いつもより大きめの呼吸を心がけます。
Exercise 1
手をタテにしてわきの下を伸ばす
壁に片手をついた姿勢からスタート。手をつく位置は肩の高さで、手の向きは指先が真上です。そこから上体をゆっくりと壁に近づけ、ひじを背中側に寄せるようにして右わきの下を伸ばします。しっかり呼吸をしながら10秒キープしたら、反対側の手も同様に行います
Exercise 2
手をヨコにしてわきの下を伸ばす
エクササイズ1とは手のつき方が変わります。手をつく位置はひじの少し上で、指先を真後ろ(背中側)に向けます。そして同じように上体をゆっくりと壁に近づけ、右わきの下を伸ばします。伸びる部位はほぼ一緒ですが、手の向きによって伸び方が変わります
●ここに効く!
前鋸筋という肋骨についた筋肉がメインターゲット。この筋肉をほぐすほど、肩甲骨が使えるようになるのでしっかり伸ばします
●どんな効果が?
肩甲骨の可動域が広がりますからトップの捻転が深くなります。胸がしっかり回るブレないスウィングを身につけることができます
解説/斎藤大介
柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得。16年より米女子ツアー選手のトレーナーを務め、20年から渋野日向子の専属トレーナーとして活動中。インスタ(golf_fit_japan)でも情報発信中
週刊ゴルフダイジェスト2022年6月7日号より