【イメージ力を鍛えよう】#3「打つ前に弾道イメージを言葉にしてみよう」
打ちたい弾道をイメージすることが大事とはいえ、ただ頭の中で思い描くだけでは、鮮明にイメージすることは難しいと青木翔コーチは言う。そこで、青木コーチが教え子に徹底していることとは?
TEXT/Daisei Sugawara PHOTO/Takanori Miki、Hiroyuki Okazawa THANKS/パインレークゴルフクラブ
●CONTENTS●
#1 イメージすれば体は勝手に動く
#2 グリーンから逆算して考えよう
#3 弾道イメージを言葉にする
#4 “仮想ラウンド”で迷いを払拭
イメージを声に出す
渋野日向子をはじめ、多くの有望なプロを世に送り出してきた青木翔コーチも、ゴルフにおいて「イメージ力」が大事だと語るひとり。打ち方の指導は最低限にして、その分、「1球ごとの意図」を明確にする練習を実践しているという。
「打った後に、どんな球を打とうとしていたのか、そのために何に気を付けたのか、結果に対してなぜそうなったのか、といったことを聞くと、ちゃんとイメージができている子はすごく具体的に答えられるんですが、イメージがあいまいな子はそこまで答えられません。そこで、弾道のイメージを言葉にして、打つ前に声に出して言うということを徹底させています」と、青木コーチ。
最低限イメージするのは、弾道の高さと曲がり幅。1ヤード刻みで距離までイメージする必要はないという。青木コーチの指導でこの「声出し法」を実践する湯淺芹さん。「以前はただ打って、『乗ったからOK』みたいな感じでしたが今は『この球でいきたい』など、イメージが明確になりました」
これから打つ球の
「高さ」と「曲がり幅」を宣言しよう
「意思を持って打てるようになりました」
以前は「ただ打っているだけ」だったのが、イメージを声に出すことで、イメージが明確になり、意思を持って打てるようになったという
9番アイアンで
いろんな距離を打ってみよう
イメージ力は「ラウンドでしか鍛えられない」というのは、単なる思い込みだ。
「ウェッジは、アマチュアでも練習場でいろんな打ち方をするので、アプローチの弾道イメージを持っている人は意外と多いんです。それと同じことを、アイアンやウッドでもやればいい。たとえば、9番アイアンでフルショットから10ヤード刻みで、最小10ヤードまで飛距離を落としてみる。狙った距離にキャリーさせるには、どんなスタンスで、どんな振り幅で打てばいいかと考えることが、イメージ力アップにつながるんです」と青木コーチ。スウィング作りにもなって、一石二鳥だ。
フルショットから
距離を落としていく
【距離を落とす方法 1】
グリップを短く持つ
グリップを短く持つのは、距離を落とすもっとも簡単な方法のひとつ。どのくらい距離が落ちるか、練習で把握しておくことが大事
【距離を落とす方法 2】
ボール位置を右に
ボールを右足寄りに置くと、弾道が低くなるのでキャリーが抑えられる。その代わり、ランが出やすくなることも把握しておこう
【距離を落とす方法 3】
スタンスを狭くする
スタンスが狭いほど、強振できなくなるので飛距離は落ちる。これら3つの方法と、それ以外の要素も組み合わせて、飛距離を調節する
月刊ゴルフダイジェスト2022年6月号より