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「驚きのあまり庭をぐるぐると歩き回った」条件変更でオチョアが悲願のLPGA殿堂入り

LPGA(全米女子プロゴルフ協会)が殿堂入りの基準を変更。それによりロレーナ・オチョアの殿堂入りが決定した。

オチョアは17年に世界ゴルフ殿堂入りを果たしているが、LPGAの殿堂入りメンバーではない。なぜか? それはLPGAが、優勝などで加算されるポイント(27ポイント以上)のほかにツアーで「10年以上プレーした者」という条件を付けていたため。

オチョアは10年に現役を引退。ツアーで活躍した8年間でメジャー2勝を含む通算27勝を挙げ、世界ランキングは150週ナンバー1の座をキープ。これは女子最長記録でもある。数々の受賞歴もあり、ポイント総数は37。それでも10年の壁に阻まれ殿堂入りできなかった。しかし今回この条件が撤廃され、晴れて“ホール・オブ・フェーマー”の仲間入りをした。

N・ロペスから電話を受けたときの興奮を、オチョアはこう語る。「庭にいたときに電話があって、あまりの驚きと感動で庭をぐるぐる歩き回ってしまいました。予想もしていなかったけれどとても光栄です」。

「“10年条件”を削除することで、女子ゴルフの歴史のなかで最も偉大な選手のひとりが殿堂入りしたことは我々にとっても光栄」とサーマンLPGAコミッショナー。

今回、殿堂委員会は10年条件撤廃のほか、LPGAの創始者のうち、まだ殿堂入りしてなかった8人を新たに名誉部門の殿堂入りメンバーに加え、オリンピックの金メダリストにもリオ五輪にさかのぼって殿堂入りポイント(1ポイント)を付与することを決定した。

ちなみに世界ゴルフ殿堂入り要件はLPGA、欧州、日本、韓国、豪州ツアーで15勝以上、メジャー2勝以上。一方LPGA殿堂は優勝1ポイント、最優秀選手賞などの各賞が1ポイント、メジャー優勝2ポイントの累計で27ポイントが条件となる。

世界殿堂入りしながらLPGAでは殿堂入りできない不思議な逆転現象のはざまにいたオチョアに届いた朗報。彼女の優しい人柄を知る周囲の人々も、さぞ喜んでいることだろう。

A・ソレンスタムを抜いて初の世界ランク1位に輝いた07年のオチョア

週刊ゴルフダイジェスト2022年4月19日号より