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【“5UT”を武器にする】#3 ただ便利なだけじゃない!「5UTを使い続けるとスウィングが自然と磨かれる」

170Y前後の距離をアイアンよりもラクに狙えるようになるという「5UT」。単に打ちやすいというだけでなく、5UTを打つことで自然といい動きが身につきやすくなると青山薫プロは言う。その真意とは?

PHOTO/Hiroaki Arihara TEXT/Daisei Sugawara THANKS/城里ゴルフ倶楽部

解説/青山薫

あおやまかおる。週刊GDでも長く連載を担当した、名物プロ。69歳となった現在も、ショットのキレは健在!最近では「泣かせの青山」の異名も

●CONTENTS●
#1 5UTを入れるべき理由
#2 フィニッシュは手元を低く!
#3 使い続けるだけでいいスウィングに

上げようとする意識が消える

ゴルフのスウィングは「ヘッド」が主役。ヘッドをどう動かしたいのか、明確なイメージがあれば、「体」は勝手に動くと青山プロは言う。

「大事なのは、ヘッドの動きを『脳』にインプットすること。たとえば、箸で何かをつまむときには、どの指を動かして、どのくらいの力を入れるなんてことは頭で考えなくても、勝手に手が動くでしょ? ゴルフも同じで、自分でボールを『上げなきゃ』と思っているうちは、いつまで経ってもヘッドが主役のスウィングにならないんだよ。


その点、5UTは確実に『上がる』から、使い続けていると、『上げようとしなくていいんだ』という意識が、脳にインプットされる。つまり、無駄に手を上げなくなるからますます当たるし、他の番手にもいい影響が出る。5UTが1本あるだけで、いい循環になるワケだね」

ボールをつまもうと思うと、自然と体が反応する
スウィングも同じ

クラブ2本を箸のようにしてボールをつまむ。指にかなり力が入るが、それは「ボールをつまむ」目的に対して、脳が最適な力加減を命じた結果

体のエネルギーをしっかり伝える振り方

【トップ】左肩をしっかり入れる
テークバックは足を動かし、体幹をしっかり回すことを意識する。肩がさえしっかり回っていれば、トップの大きさ自体は左腕が地面と平行になる程度で十分

【切り返し】下半身リードで切り返し
切り返しのきっかけ動作として、左足を強く踏み込む。意識して体を動かせるのはここまで。切り返し後に意図的にどこかを動かすのは難しい

【ダウンスウィング】左ひざが伸びる動きでヘッドが加速
下半身主導でクラブを下ろし、ダウンスウィング後半で、左ひざが伸びる動きによって、クラブが振り子状に加速する

【インパクト】手元が減速し、ヘッドが最大加速
ヘッドが主役だと、インパクトに向かって手元が遅くなり、ヘッドは加速していく。インパクトでは、ちょうど最下点の位置にヘッドが戻る

“手元意識”ではこんな動きになる

手元が左に流れてしまう

本来は「ヘッド」を振らなければいけないが、多くのアマチュアは「手元」を振ってしまうので、肝心のヘッドが振り遅れ状態になってしまう

右ひじが伸びてしまう

ダウンスウィングで右ひじを早く伸ばしたり、手首をリリースしたりすると、確かにヘッドは動くが、体のエネルギーが伝わらず、軽い当たりになる

週刊ゴルフダイジェスト2022年3月29日号より