「プロを目指す少女に夢を」全米女子オープンの優勝賞金が2億円に増額
笹生優花の連覇がかかる22年の全米女子オープンは、賞金総額が昨年比およそ2倍の1000万ドル(約11億5000万円)に達することを全米ゴルフ協会(USGA)が発表した。
ヘルスケア企業のプロメディカル社を新スポンサーに迎えたことで、全米女子オープンの優勝賞金は女子ゴルフ最高の180万ドル(約2億円)に跳ね上がった。USGAのマイク・ワンCEOによれば、今後5年間でさらに上昇する見込みだとか。
「我々の歴史を愛しましょう。そして新しい歴史を恐れるのはやめましょう」と会見で語ったワンCEO。
「昨季LPGAツアーでは3人の選手が180万ドル超を稼いでいます。しかし今年は1試合でその額を獲得できる。プロを夢見る少女たちに、新しい夢を与えることができます」
ワン氏は一昨年までLPGAのコミッショナーを11年間務め、衰退していたツアーをグローバルな視点から活性化させた立役者。ワン氏の意志を継いだモリー・マーク・サマーン現コミッショナーは「彼ほどの女子ゴルフ、ひいては女子スポーツの理解者はいない」と語っている。
殿堂入りしているベテラン、ジュリ・インクスターも「世界の女子スポーツ界にとって大きな一歩。旅から旅への過酷な日々を送る選手の多くは“一生働いても報われることはない”と思っています。でも報われるチャンスと希望が生まれました」
賞金総額と同時に発表された今後の同オープン開催コースは、男子のメジャーと同じペブルビーチGLやエリンヒルズ、リビエラCCなど豪華なラインナップだ。
「倍増という大きな飛躍を実現できたことは我々の誇り」とワンCEO。
以前から男子と女子の賞金格差が議論されてきたが、元LPGAのトップが、モンスター級のサプライズで格差打破の道筋をつけるか?
週刊ゴルフダイジェスト2022年2月1日号より
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