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【笑顔のレシピ】Vol.105「子どもが思い通りに動かない! イライラを防ぐ2つの方法」

メジャーチャンプ・渋野日向子を育てた青木翔が“コーチング”のこだわりを語る連載「笑顔のレシピ」。ゴルフだけでなく、仕事や育児などでも役立つヒントが満載!

TEXT/SHOTANOW

前回のお話はこちら

スポーツでも子育てでも、最近は「怒らずに、できるようになる方法を教える」ということが、定着してきました。

そうはいっても、やっぱり怒ってしまうこと、ありますよね。今回はそんな指導者や親御さんに、怒りにくくなる具体的な方法を2つお伝えします。

怒るときのパターンは、おおかた決まっています。それは「何度同じことを言わせるんだ?」と、「ちゃんとやれ!」。

一見、まったく違うことを注意しているようですが、怒りの原因になるものは共通してます。

それは怒る側が子どもに対して、伝えた通りに動くと思っているということ。


残念ながらこれは幻想です。極端ですが「子どもたちは何もできない」くらいに思っていたほうがいいでしょう。できないからコーチや親が教えるんです。何度も同じ失敗をするのは当たり前だし、集中が続かずダラけてしまうのも普通のこと。できないことを前提としておけば、怒りの感情は湧きにくくなります。これが1つ目。

2つ目の怒りにくくなる方法は、30分前行動です。人は余裕がないとピリピリします。だから「心」や「お金」、「時間」など、常に余裕を持っておきたいものですが、「心」や「お金」に余裕を持たせるというのはなかなか難しい。ですが、「時間」はすぐに対処できます。

子どもの行動というのは、突拍子もなく予測がしにくいもの。いつもは10分でできることを、今日は30分かかるなんていうことはザラです。すると、事前の計画通りにコトが運ばず、だんだんとイライラしてきてしまう。「早くしなさい!」と言っても、急ぎ慣れていない子どもたちは突然テキパキ動くはずもなく、さらにイライラが増す。このパターン、僕も陥ります。

だから、目標としている時間の30分前に終えるように計画を立ててみましょう。時間に余裕があると怒りにくくなるだけでなく、子どもを観察する機会が増えて、コミュニケーションも取りやすくなりますよ。

できなくて当たり前。最初から完璧を求めてはいけません(PHOTO/Hiroaki Arihara)

青木翔

あおきしょう。1983年生まれ。福岡県出身。渋野日向子をメジャーチャンプに導き、三ヶ島かななどツアープロや、全国トップレベルのジュニアゴルファーの育成に努めている

週刊ゴルフダイジェスト2021年12月14日号より

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