【ゴルルとルール】素振りしたら鉛がポロリ。性能が変わったから、このクラブはもう使えない?
ルールはバッチリ覚えているつもりでも、いざコースへ出ると、「あれ? こんなときどうすればいいんだっけ……」という場面に遭遇することもしばしば。今回も、ゴルルと一緒に楽しくルールを学んでいこう!
監修/小山混
PHOTO/Akira Kato THANKS/GMG八王子ゴルフ場
ゴルル会員番号48
渥美友里恵
ゴルル会員番号61
三宅伽音
パー5のティーショットでフェアウェイをキープした渥美。セカンドもフェアウェイウッドで距離を稼ぎたいところ。
「もう打っていいかしら」(渥美)
「グリーンに向かったから大丈夫ですね」(三宅)
「よーし、飛ばすわよー」
気合いを入れて素振りをする渥美。すると……
ポロッ
「あら?」
素振り中に、ウッドのソールに貼ってあった鉛が取れてしまった。
「このまま打っても問題ないよね?」(渥美)
「性能が変わっちゃったから、使えないと思いますよ」(三宅)
「鉛が取れたことで、重さや重心位置が変わったということは、カチャカチャで性能を変更したのと同じ。そのクラブを使ったら違反になりますよ」と指摘する三宅に対し、渥美は「故意に鉛を剥がしたりして性能を変えたクラブを使うとペナルティになるけど、今回は素振り中に偶然鉛が取れただけなので問題ない」と主張。果たして正しいのは?
素振り中にヘッドに貼ってあった鉛が取れた。そのクラブを引き続き使用することはできる?
A. 鉛が取れたままでも使用できる
B. 鉛を貼り直せば使用できるが、取れたままでは使用できない
C. 鉛を貼り直したとしても使用できない
正解は……
A「鉛が取れたままでも使用できる」
適合クラブがラウンド中に損傷した場合、損傷の内容や原因が何であっても、そのラウンドの残りについては引き続き適合として扱われる。そのため、損傷したクラブで引き続きストロークを行うことが認められる。また、プレーを不当に遅らせることがなければ、元の状態にできるだけ復元するようにクラブを修理することもできる。ただし、クラブの性能特性が故意に調整された場合、そのクラブは「ラウンド中の損傷」とはみなされず、そのクラブでストロークを行ってはならない(規則4.1a)。今回のケースは故意ではないので、鉛が取れた状態で引き続きストロークを行っても問題ない。
週刊ゴルフダイジェスト2021年11月16日号より