【マイギアを語ろう】シャフトはあえてハードな「ベンタス ブラック」吉田優利の14本
自身の道具へのこだわりを、プロ自らが語る連載「マイクラブ マイギアを語ろう」。今回は、今年初優勝を挙げた吉田優利。10歳から競技ゴルフを続けている吉田優利は、クラブ観を独学で磨いている。向上心から選ぶスペックとは?
TEXT/Hikaru Togawa PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/丸山ゴルフセンター
こだわり仕様がプレーを支える
クラブはまず“顔”で選ぶという吉田優利。
「といっても、クセのない顔が好き。違和感なく構えられれば、ヘッドの大きさとかは気にならない。自分にとってやさしく見えればいいんです」
実はスペックや機能のほうが、選択肢が明確にある。
「アイアンはスピン量を見て決めています。しっかりかかるもの。いかにタテ距離のミスを少なくできるかが大事。でもマッスルだとしっかり打たないといけないと思って、力が入ってしまう。見た目はキャビティで、安心して打てるものを選びます」
成長する体の変化にも、スペックで“先回り”させる。「ドライバーのシャフトを3月に『ベンタス(黒)』に替えたんですが、ハードスペックに体を合わせていくのが狙いでした。トレーニングをこなしていけば、夏にはしっかりはまるかな、と」
狙い通り、見事に7月、9月の2勝に結び付けた。
ドライバー
構えた瞬間ナイスショットを予感させてくれる
ドライバーは「左へのミスが多いので、左に行きそうな顔は嫌い。それ以外で、初速とスピン量のいいものを選びました」と吉田。シャフトはハードな「ベンタス ブラック」。「左に行かないシャフトですが、選んだ理由は別。ハード気味のスペックに、トレーニングで体のほうを合わせていくため。夏場に向けての準備のつもりで替えました」
フェアウェイウッド
上がりやすくミスに強いのが好き
テーラーメイド「SIM2 MAX」
「地面から打つのに、球の拾いやすさ、高さの出しやすさは大事。あとはミスに強いもの。そこを求めています」
ユーティリティ
ラフからでも自信を持って振り抜ける
「アマ時代にツアーのラフに7番ウッドで対応できなくて。そこでU3に替えたらラフでも負けなくなりました」
アイアン
無理に難しいクラブは使わない
「5番をUT に替えようと試したら、高さが出すぎて風の中でデメリットを感じた。アイアンで抑えるほうがいい。マッスルバックだとしっかり打たないといけないと思い力が入ってしまう。キャビティだと安心できます」
ウェッジ
グリーン周りは3本で攻略
「PWと52度の間が30ヤード空いていたので、5番ウッドを抜いて48度を入れた」
パター
打感は硬くないとダメ!
オデッセイ「オー・ワークス ブラック2W」
「ピン型がずっと好き。元の『マイクロヒンジ』のインサートだと弾かないので替えました」
吉田優利の14本
月刊ゴルフダイジェスト2021年12月号より
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