【待ってろ、ウエハラ!】Vol.13 薄い芝からのアプローチってどう打てばいいの?
ラグビー元日本代表の大畑大介が、高校の同級生で元メジャーリーガーの上原浩治をゴルフで打ち負かすべく、精鋭コーチ陣に教えを請う本連載。第13回は、前回に引き続きメジャーチャンプコーチ青木翔が薄芝の攻略法を大畑に伝授!
ILLUST/Koki Hashimoto TEXT/SHOTANOW PHOTO/ARAKISHIN THANKS/六甲国際パブリックコース
「裏ワザ」っていい響きだよね。ラクしてクリアできちゃうっていうのが最高! オレは気合いと根性で育ったバリバリの体育会系やけど、そりゃやっぱり効率よくサクッと攻略できるに越したことはない。
でも、素人がいきなり裏ワザにたどり着くのは難しい。ゲームとかでも、ある程度やり込んだ人じゃないと見つけることができないしね。
どんなスポーツでも量をこなすっていうのは大事だと思うけど、最速でマスターするにはできている人に聞いちゃうのが一番。というわけで、今回は青木コーチからグリーン周りの裏ワザをいただくぜ!
ツアープロを教えとるくらいやから、裏ワザの引き出しも“半端ない”はず。基本に加えて、裏ワザもマスターとなればグリーン周りはもう怖いものなしや。
勝つためには使えるものは全部使う。それがオレ流。待ってろ上原!
冬は芝が薄いなんて聞いてない!
基本に加えて、傾斜地からのアプローチをマスターした大畑。さらに青木コーチは裏ワザの習得を持ちかける。
青木 傾斜地もバッチリになったし、応用力もついてきましたね。ところで上原さんと対決するのっていつ頃ですか?
大畑 今すぐにでも勝てるくらい仕上がってきたから、いつでもええけどね。冬になるんかな。
青木 それだと今とは芝の状況が変わってきますね。
大畑 どういうこと?
青木 冬は芝が枯れるので、ボールと地面の隙間がなくなりやすいんです。それと、芝が生えてこないのでベアグラウンドと言われる芝が薄い場所が増えてきます。
大畑 ピンチやん!
青木 ボールが浮いていないので、ミスに対して夏場よりもシビアになります。少しヘッドが手前に落ちると、芝の上をすべらずにザクッと地面に刺さってしまいます。ピンチですね。
大畑 マジ! なんとかしてよコーチ!
青木 僕、猫型ロボットじゃないんですが……。解決法は、大畑さんが前回傾斜でやっていた下半身をガチッと固める打ち方。パターを打つときと同じように振ってみてください。ただし持つのは9番アイアンです。
大畑 9番アイアンをパターみたいに打つってこと? でもパッティングのように構えるとヒールが浮いてしまうけど。
青木 それでOKです。アイアンを吊るように持ってトウ側でボールにセットします。
大畑 いつもみたいにソール全体が地面につかなくていいってことね。
青木 ちょうどそこに芝が薄い部分があるのでやってみましょう。
その打ち方違和感しかない
大畑 この芝の薄さは嫌やな。パターで打ちたいくらい。
青木 グリーンのすぐそばならパターを使ってもOKです。でもグリーン面まで遠いときにはパターを使うと、球の勢いが芝に食われてしまうので、アイアンでパターのように打つのがオススメです。
大畑 こんな怪しい打ち方見たことないけどホンマかな。
「下半身を固めて、パターのような感覚で…… 」(大畑)
半信半疑の大畑だったが、9番アイアンのトウで打ったショットは見事にボールを拾いカップに寄っていった。
大畑 パッティングみたいに打ったのにボールがちょっと浮いた!
青木 ロフトがあるので少しだけキャリーが出るんです。
大畑 これならグリーンまでの芝ゾーンはクリアできるし、ザックリも怖くないな。
青木 キャリーやランの感覚は練習して試してみてください。
大畑 ついでにもう1つ教えてもらいたいんやけど、バンカーってベアグラウンドよりボールと地面の隙間がないでしょ。それなのに、アゴがせり出ているからこの裏ワザも使えない。
青木 バンカーなんて楽勝です。ボールを打つより適当でいいんですから。
大畑 テキトー!? オレがあれほど毎回苦戦しているっていうのに、そんな馬鹿な……。
大畑がグリーン周りで最も苦手というバンカーを前に余裕の表情を見せる青木コーチ。果たしてどんなレッスンを行うのか? 乞うご期待!
【オオハタ’s MEMO】
冬のグリーン周りは
9番アイアンを忘れるな!
レッスン風景を動画でチェック!
令和の武蔵になる!
オオハタダイスケ
大畑大介。1975年11月11日生まれ。ラグビー元日本代表、伝説のウイング。大阪の東海大仰星高で上原浩治と同クラス。ゴルフのベストスコアは91だが「本気を出せば上原に勝てる」と豪語するスーパーメンタル&フィジカルでゴルフ修行へ
迎え撃つは
ウエハラコウジ
上原浩治。1975年4月3日生まれ。読売巨人軍の元エースで、メジャーリーグでも活躍したレジェンド。マウンド上の緊張感を今はコースで味わうのが楽しいという根っからのアスリート気質を持つエンジョイかつ本気ゴルファー。同窓生・大畑の挑戦を待つ
週刊ゴルフダイジェスト2021年10月19日号より
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