ゴルフ場の池から4000年前の人骨が発見!
約4000年前、青銅器時代の墳墓遺跡がゴルフコースの池から出てきた。発掘されたのはイングランド北東部のリンカンシャーにあるテットネイGCだ。
出てきたのは、長さ約3メートル、幅1メートルの棺で、中には推定身長175センチの人骨と、ほぼ完全な形の斧。研究者によると、副葬品の斧は権威を象徴するもので、当時の権力者の墓である可能性が高いとか。
これは18年7月、ゴルフコースのスタッフが、池の整備を行っていた際に見つけたもので、すぐに考古学者などが駆けつけることになったという。発表に時間がかかった理由は、発見直後、紫外線と空気に触れたことから、何よりもまず保存が最優先されたため、評価が定まるまで発表が差し控えられ、9月に入ってようやく全貌が明らかになった。
幸いその池は敷地内にあるものの、プレーに影響をおよぼす場所からは外れていたようで、発掘作業中も営業は続けられた。ゴルフコースのオーナーであるマーク・カスウェル氏によれば「ここは以前、父親が農場を営んでいた土地で、地下に全く違った世界があったなど想像もしていなかった。とにかく発見された斧の保存状態が良かったことに驚いた。ゴルファーには、プレーしながら歴史に想いを馳せてもらいたい」とのこと。
調査に関わった考古学者によると、遺骨は、30~40代の年齢で、当時としては身長も高く、関節炎などの兆候から、今ならフィットネスクラブに通っているような立派な体格だったと想像されるとか。
ちなみに来週、日本女子オープンが開催される烏山城カントリークラブにも、1400年代に建てられた那須一族の居城跡があり、現在も劣勢時の抜け穴として作られた地下道が遺されているそう。
青芝の下に歴史の遺産、まさにロマンだ……。
週刊ゴルフダイジェスト2021年10月5日号より
こちらもチェック!
- ゴルフ人口の減少による来場者減や、オーナーの世代交代による相続税問題で近年、街からゴルフ練習場が次第に姿を消している。だが、50年ほど前は都心の真ん中に大型練習場が次々と造られていた。 https://my-golfdigest.jp/column/p30582/ 前回のお話はこちら 東京だけでなく大阪の中心部にも 徳川二代将軍秀忠の墓所として、163……
- 時間を有効に使え、日中の暑い日差しを避けてプレーができるナイターゴルフだが、全ホールに照明を採用し、本格的なナイターゴルフが楽しめるコースが登場したのは1983年のことだった。 ナイターで入場者数前年比44%アップ プロ野球では戦後間もない1948年からナイターが行われているが、ゴルフでナイターが楽しめるようになったのは1983年のこと。岐阜県の中部国際GCが全18ホールに完全ナイタ……
- 今年のマスターズでは、例年水曜日に行われるパー3コンテストが開催されなかった。これはコロナの影響だが、かつてはさまざまなイベントやショーが開催されていた。 1948~59年には、アプローチショットコンテストやマスターズパレード、トリックショットのショーなど多くのイベントが開催されていた。それらとともに開催されていたのがドラコン。ちなみに48年にはサム・スニードが290Yのロングドライブを披……