【ゴルフせんとや生まれけむ】秋山真凛<後編>「10年ぶりに競技ゴルフに挑戦」
ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、前回に引き続き、元プロ野球選手・秋山幸二氏を父に持つスポーツキャスターの秋山真凛さん。
私は中学まで競技ゴルフをしていたので選手の気持ちもわかるし、ゴルフファンの気持ちもわかる人という立場の仕事をよくいただきます。でも、競技ゴルフをやめてから今年で10年が経ちました。そうなると「選手の気持ちがわかります!」と堂々と言えなくなってきてしまいました。ベストスコアの69も、もうずっと出ていないので言うのが恥ずかしいんですよ。そこで2021年は10年ぶりに競技ゴルフに出場することにしました。
出場を決めたきっかけはいくつかあるのですが、20年は新型コロナウイルスの影響もあり、お仕事をしていても何か物足りなさを感じていました。ですから21年は新しいことにチャレンジする年にしようと決めました。それで昨年の後半くらいから「何をしよう?」と考えていました。そうしたらAbemaTVゴルフツアーの仕事でご一緒した日本ゴルフツアー機構の青木(功)会長が「なんでゴルフしないの?」と声をかけてくださったんですね。その後、福岡に帰ったときにホームコースの志摩シーサイドカンツリークラブの支配人からも「(九州女子アマの一次予選が開催されるから)出たら?」と声をかけてもらい、その二つが一致したので「よし、これだ!」と出場を決めました。
4月6日にホームコースで開催された予選は39・39の78で通過することができました。でも、5月11~13日に佐賀県のブリヂストンカンツリー倶楽部で行われた本選は、第1ラウンド81、第2ラウンド93で最終ラウンドに進出することができませんでした。悪天候のため第2ラウンドのスタート時間が大幅に遅れ、日没サスペンデッドになるという厳しい状況もありましたが、完全に実力不足でした。でも、試合ならではの緊張感が久しぶりに味わえたので、いい経験になりました。
私は試合以外のときも、福岡に帰るとほとんど毎日、父と一緒に練習場へ行きます。父が仕事のときは「一人で行ってこい」と朝から家を追い出されます(笑)。そして練習場で2~3時間打って帰ると「早いな」と言われます。父と一緒にラウンドするときは、必ずフルバックじゃないとダメというのが中学時代からの決まりです。だから父の知人の一般男性とラウンドするとき、「フルバックで一緒に回ります」と言うと、すごくビックリされるんですよ。「これって普通じゃないんだ」と最近気づきました(笑)。
ドライバーは当然、父のほうが飛びます。私が中学生のときは300ヤード以上飛んでいました。今は300ヤードに届かせようと一生懸命振っています。私は250ヤードくらいなので、セカンドショットをウッドで打つことが多いですが、それに慣れているのであまり気にしません。スコアの勝敗は、最近は五分五分くらいだと思います。
ただ、4月からラジオのレギュラー番組が2本始まり、ユーチューブチャンネルも開設しましたので、父とラウンドする機会は少なくなるかもしれません。これからもいろんな方向からゴルフ業界を盛り上げられるように頑張ります!
秋山真凛
あきやままりん。1996 年、福岡生まれ。スポーツキャスター。5歳からゴルフを始め、中学時代は日本女子アマに出場。その後、競技ゴルフから離れたが、大学時代にゴルフの練習を再開。上智大卒で英語と韓国語が堪能。父親は福岡ソフトバンクホークス前監督の秋山幸二氏
週刊ゴルフダイジェスト2021年9月7日号より