【10本で握る】手先でヘッドを返すからスライスする。刀でボールを斬るつもりで振る! 篠塚武久先生がアマへ直伝レッスン
ゴルフ歴は長いのに、どうしてもスライスが直らないというアマチュアに、時松隆光プロを育てた桜美式ゴルフの生みの親・篠塚先生はどんなアドバイスを送るのか。意外にも、「手首を使おうとするから、スライスするのです」と指摘 ───。
スライスの原因! それはクラブ先端のヘッドを意識しすぎ
ヘッドを手で返そうとして、手をこねている
平瀬 ドライバーがスライスするので、怖くて思い切り振れないんです。
篠塚 平瀬さんは、「脳(頭)」と、「手」だけでゴルフをしている感じですね。「スライスさせたくない」と、頭ではわかっているので、手をこねて、何とかボールをつかまえようとしているんですね。
篠塚 ところが、手というのは、動きが安定しないですから、いい時と悪い時の差が激しい。そうすると、たくさんクラブを振らないと(ボールを打たないと)不安になるので、本番で怖さが出てしまうわけです。
平瀬 「手」だけで振らないようにするには、どうしたらいいでしょうか。
篠塚 意識をヘッドだけでなく、クラブ全体に向けることが大事です。今の平瀬さんのスウィングは、例えるならば、「刀」の“切っ先”だけを動かそうとしているイメージですが、刀というのは刀身全体を振ってこそ切れるものです。
篠塚 クラブを刀だと思って、トップからボールを「切る」イメージで振ってみてください。
平瀬 シャフト全体に“刃”がついていると考えると、手を「こねる」ということはあり得ませんね。
篠塚 それだけでなく、普段より、格段に体を使って振るようになるのがわかるはずです。「切る」動きだと、どこから振り下ろせばいいか、体が勝手に察知するので、トップの位置が毎回ぴったり決まります。
篠塚 すると、無駄な力が抜けて、切り返しの「間合い」がよくなり、足の力も全部使って振れるようになります。
ボールを“切る”想像をする「刀打法」
ダミーの日本刀を使って振り出した平瀬さん。スウィングの動きでボールを「切る」と想像すると、自然に体を開いて(回転させて)、刀身(クラブ)を真っすぐ動かす。手首をほとんど使わなくなった(こねなくなった)。
フォローまで手を返さずに振り抜く
インパクト後も、手を返すのではなく、体の回転によって振り抜く。左ひじは曲がってもいい。
【ドリル】スプリットハンドで握ってボールを斬る
篠塚 両手の間隔を離して握る「スプリットハンド」で振ってみましょう。
平瀬 あ、うまく打てました。クラブ全体でボールを切る感じですね。
篠塚 スプリットで握ると、左右の手の役割が明確になります。手首をこねずとも振り抜けるということが理解できます。
平瀬 ありがとうございました。手先を使わなくても、スライスは直るんですね。
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PHOTO/Akira Kato、Hiroyuki Okazawa、TEXT/Daisei Sugawara
週刊GDより
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