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【ヨネックスレディス】「ミスを受け入れ次につなげる」笠りつ子がノーボギーで完全優勝

<ヨネックスレディス/ヨネックスCC(新潟)/6435Y・パー72/6月4日~6日>

PHOTO/Hiroaki Arihara

新潟・ヨネックスCCで行われたヨネックスレディスは、初日トップに立ったプロ入り15年目の笠りつ子(33)が、その座を一度も空け渡すことなく、完全優勝で5年ぶり6勝目を飾った。

最終ホール18番(512Y・パー5)、1打差で追う同組の三ヶ島かなが先に素晴らしいアプローチでタップインのバーディパットを沈めて並ぶと、「イーグルパットがショートしたので、打つしかないと心を決め、しっかりラインに乗せていこうと思いました」と、2.5mを入れ返して、勝利を決めた。

この5年間、地元熊本で起きた地震、母の死、暴言事件――といろいろなことが続き「心は一度折れました」。しかし、反省し覚悟を決め、自分を奮い立たせてゴルフに集中してきた。

「勝ちたい」――胸に秘めた想いを、周りの人のため、そして自分のために実現した笠。「事件のあとも切れることなく応援してくださるファンやスポンサーの皆様、悲しい思いをさせてしまった家族や先輩・後輩など周りの人に(この優勝を)伝えたいです」

「ミスは受け入れて次につなげる。気持ちを切り替える」を有言実行してきた笠のゴルフ人生は、またここからはじまる。

“涙なき”優勝が笠らしい。勝因は3~5mのパーパットをしっかり決められたこと。「練習でカップを見るのではなく、ラインに出していく練習を重ねました」今年から、1バーディにつき1㎏の牛肉を「子ども食堂」に寄付している。「そのおかげで今年はたくさんバーディがとれている気がします」。今回は12㎏の肉が子どもたちに届く

ノーボギーの優勝は史上10人目!
「普段からボギーを減らすように心がけていたので嬉しい」。ずっとキャディを務める父・清也さんは、「今回もいつもどおり、横で見守ってくれました」

<ヨネックスレディス 最終成績>

優勝笠りつ子-12
2位三ヶ嶋かな-11
3位菅沼菜々-9
4位T山城奈々-8
4位T岸部桃子-8
6位鈴木愛-7
7位T吉田優利-6
7位T吉川桃-6

週刊ゴルフダイジェスト2021年6月22日号より

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