【欧米式スピンアプローチ】<後編>ザックリを防ぎスピンで止める。キモは「最下点」の調整!
週刊ゴルフダイジェスト
あらゆる場所からギュギュッとスピンの利いたアプローチで寄せている、PGAツアーのテレビ中継を見ていると、この距離感がピタッと合う打ち方、ポイントさえ押さえればアマチュアでも十分できるという。前編に続き、アメリカ育ちの山脇プロにじっくり教えてもらった!
PHTEXT/SHOTANOW PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/千葉セントラルGC


解説/山脇健斗
2001年カリフォルニア生まれの逆輸入プロ。父親の仕事の事情によりアメリカで過ごし、21年には全米アマにも出場する。日本では24年に下部ツアーで2位、今年4月の千葉県オープンで優勝。アメリカ仕込みの多彩なアプローチが武器
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- あらゆる場所からギュギュッとスピンの利いたアプローチで寄せている、PGAツアーのテレビ中継を見ていると、この距離感がピタッと合う打ち方、ポイントさえ押さえればアマチュアでも十分できるという。アメリカ育ちの山脇プロにじっくり教えてもらった! PHTEXT/SHOTANOW PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/千葉セントラルGC ……
「ローポイント」の調整が寄せのすべて
GD ベースとなる打ち方「ヒンジ&ホールド」でもっとも重要なのは、やはり手首の角度ですか?
山脇 いえ、キモになるのはローポイント、つまりヘッド軌道の最下点の作り方です。
GD 最下点はどこになるのが正しいんでしょうか。
山脇 ボールの少しだけ目標寄りの位置です。
GD だからPGAツアーの選手はアプローチでもターフが取れているんですね。
山脇 葉が柔らかい洋芝なので、日本ほどボールと地面の間のスペースがないという事情もあります。だからボールの少し左にローポイントを設けてヘッドが鋭角に下りてくるようにして打っているんです。
GD 最下点を調整するのはアマチュアにはハードルが高そうですが……。
山脇 胸の位置とローポイントはほぼ同じになるので、アドレスでボールのやや左に胸の位置がセットできていれば、自然とヘッドはそこに下りてきます。あとは上半身の回転でヘッドを動かすだけ。リーディングエッジを入れる位置はぼんやりとでOK、それよりしっかりとバウンスを落とすイメージを持つことが大事です。
【基本の打ち方 ヒンジ&ホールド】
ターフを取るイメージでOK

4つのポイント
Point 1
胸の中心がボールの左になるよう
位置をセットする

胸の中心部分から垂直に延ばした延長線上がおおよそヘッド軌道の最下点。 このセットアップで自然とヘッドが上から打ち込まれて、少しターフが取れるようなヘッド軌道になる
Point 2
上半身の回転でクラブを回す

手元が常に胸の前にあるように動かす。 始動からフィニッシュまで上半身と手元の位置の関係性は変わらない。ハンドファーストの意識が強すぎると手元が先行して胸の正面から外れてしまう。 インパクトロフトが立つため打ち出し角度が低くなりすぎる、シャンクが出るなどのミスが起きやすい
Point 3
フェース面をボールに向ける

ダウンスウィングではフェース面がボールに向かっていくイメージでヘッドを下ろしてくる。 そうすることで右手首のヒンジの角度がキープしやすくなり、打ち出し角やスピン量が安定する。
Point 4
赤道より下ならどこでもOK

リーディングエッジを入れる場所は明確に絞り込まなくてOK。「ボールの真ん中より半分のどこか」程度のぼんやりとしたイメージのほうが手元に力が入りにくくなりインパクトが安定する。
上げる打ち方は意外と大ミスしない
GD ベースとなる「ヒンジ&ホールド」の次に多く見るのが高さで止めるアプローチです。
山脇 「アームリリース」という打ち方で、ネーミングの通りダウンスウィングでクラブをリリースして打ちます。グリーンエッジからピンが近かったり落とし所が下り傾斜の状況のときに武器になる。高さで止まっているように見えますが、かなりスピンも多く入っています。これは上から打ち込むのではなく、ヘッドをゆるやかな角度で下ろしていきます。インパクトロフトが寝て、ボールがヘッドに接している時間が長いのでスピンがかかるんです。
GD この打ち方のポイントはなんですか。
山脇 手首のリリースを遠慮しないことです。普段のショットでは手首の角度をキープしてロフトを立てて球をつかまえるように意識している人が大半だと思います。このアームリリースでは、その意識をゼロにしなくてはいけません。真逆なので最初は中途半端なリリースになってしまうかもしれませんが、それだとロフトが立ってボールが上ではなく前に飛んでランが出てしまいます。力を抜いてヒョイッと手首を折り、ヘッドを走らせるイメージを持ちましょう。
【応用の打ち方①アームリリース】
遠慮のないリリースがヘッドを走らせる

3つのポイント
Point 1
クラブが飛んでいくように放すイメージ

右手首のヒンジをリリースする動かし方とタイミングは、フォローでクラブを投げるように動かすとつかみやすい。 クラブの代わりに水を半分程度入れたペットボトルを右手のみで振って放すのもOK、あくまでイメージです
Point 2
スタンスは広くシャフトは垂直

スタンスは肩幅よりやや広めで両ひざを曲げて重心を落とし気味にする。 フェースを開きシャフトが垂直になるポジションでセットするとヘッドがボールの下に入っていきやすい
Point 3
テークバックで右手のひらをシャフトの上に乗せる

テークバックでフェースを開こうとするとトウが背中側に垂れ手元が浮く。 フェースはアドレスで開いておき、右前腕は回さず手のひらをシャフトの上に置くようにテークバックしよう
チャックリが嫌な状況でも役に立つ
GD 最後はランが出る「バンプ&ラン」の打ち方を教えてください。
山脇 これは前の2つと違ってスピンは入れません。ボールの近くに立ち、クラブをやや吊り気味に構えてパッティングのように打ちます。ピンが奥の状況でランを出したいときや、ボールが浮いていない薄芝のようなライでも役に立ちます。ヒールを浮かせて構えるので芝の抵抗を受けにくく、うまい具合にボールを拾ってくれるんです。
GD ランを出すなら番手は58度じゃないほうがいいですか?
山脇 僕は54度を使っています。 PWだと長さがあって少し振りにくいので。1つ前のアームリリースも同じですが、普段のアプローチとは結構違う動きなので、練習場である程度打って慣れてから実戦に投入してください。
【応用の打ち方②バンプ&ラン】
肩のストロークだけでクラブを動かす

Point
ボール2個分近くにセット

普段より10センチ程度ボールに近づき、ややヒールを浮かせてトウ側で構える。 パッティングのように少し手元を浮かせて構えると動かしやすい
週刊ゴルフダイジェスト2026年6月23日号より


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