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【ゴルフはつづくよどこまでも】Vol.271「実は一時期“インドア”をやろうと考えていたんです」

高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今回もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。

PHOTO/Tadashi Anezaki

>>前回のお話はこちら

  • 高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今回もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。 PHOTO/Tadashi Anezaki >>前回のお話はこちら 先週に続き、ゴルフで音が大事という話です。僕らの若い頃に、先輩の山本善隆さんがよく「音は大事やで」と言うてました。アイアンでボールを上手くコンタ……

コロナの時期から都会を中心にインドア型の練習場が増えていましたが、実は僕もその手の練習場の経営をしようかと考えたことがあったんです。

打席を3つくらい作って、予約制で無人の会員制にして、そこでレッスンでもしようかなと思ったこともあったんやけどね。でも結局ね、やっぱり外がええんですよ。

たとえば、あと少ししか生きられないとか言われたら、体が大丈夫ならやっぱり外に行くでしょう。そんな仮定の話をせんでも、ゴルフをするのに練習でもね、部屋でやらんとコースに行きますよ、やっぱりゴルフって外でするもんやからね。ゴルフが最終的にドームでやるもんやったら部屋の中でええやろうけど、最終的にやるのは外やからね。練習もより現場に近い環境でやろうと思ったら、ゴルフ場でなくても外の練習場がええと思いませんか。


初心者は室内で独りのほうが集中できるというけど、やったら誰もいない時間帯に屋外の練習場に行くとか、誰もいない3階打席で打ったらええ話です。

シミュレーションは打ってすぐに数字で飛距離から何からデータが分かるんがええという人もいますけど、それじゃあゴルフ場に行ってもデータを全部測らんとアカンし、自分の感性いうんを磨くことができないということになる。

これぐらいの感じやったら55ヤードでチャチャッと止まるやろ、ほら思った通りやというようなことができんと上手くなりません。それには下の硬さとか軟らかさの違いがあったり、風も湿度も入ってる屋外で球を打たないと身に付きません。

そうは言うても練習するんは別に室内で構わないしゴルフに馴染んでいくっていうことでは、それはそれでええと思います。

部屋に一人っきりやから思いっ切り球が打てるし、数字が出て 「300ヤード飛んだ」とかなんか言うてる人もおります。でもそういう人に限ってコースに行っても大したことないです。

部屋で一人で余裕で打ってるんと違って、周りの目があるから緊張するし、風も傾斜もあるしで、数字通りの飛距離はコースではまず出ません。

そんなこんなで、僕の室内練習場の経営計画は没になりました。

「インドアでは感性が磨けない。ある程度やったら、外に出てほしいですね」

奥田靖己

おくだせいき。1960年、大阪生まれ。93年日本オープンなど6勝。シニアで2勝。ゴルフの侘び寂び、温故知新を追求する

週刊ゴルフダイジェスト2026年4月28日号より