【ゴルフの急所】Vol.62「ゴルフの上達に“生まれながらの才能”は存在しません」
寺西明「ゴルフの急所」
30歳からゴルフを始め、トップアマとして活躍したのち、49歳でプロ転向。会社経営の傍ら、2020年には日本シニアオープンを制するまでに至った異色プロ・寺西明が、自身が考える「ゴルフの急所」について、読者からの疑問に答える形で解説していく。
PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/美奈木ゴルフ倶楽部

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- 30歳からゴルフを始め、トップアマとして活躍したのち、49歳でプロ転向。会社経営の傍ら、2020年には日本シニアオープンを制するまでに至った異色プロ・寺西明が、自身が考える「ゴルフの急所」について、読者からの疑問に答える形で解説していく。 PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/美奈木ゴルフ倶楽部 >>前回のお話はこちら ……
どんな競技でも、上達する速度が速い人は、「才能がある」とか「センスがある」などと言われますが、ゴルフに必要な才能、センスとはどのようなものでしょう? 寺西プロの考えをお聞かせください。(山内卓さん・40歳・HC24)
日々の積み重ねが大切
よく、「自分には才能がないからなかなか上手くなれない」などと言う人がいます。もしかするとそういう人は「ゴルフが上手くなるには、生まれながらの才能が必要だ」と考えているのかもしれません。
でも、そんなものはこの世に存在しないと、ボクは思っています。
たとえば、ボクもゴルフを始めていきなり球を打てましたし、1年後には70台で回っていたので、才能があると言われました。
でも、それは幼少の頃から野球や空手をやっていて、大人になってからはビリヤードをプロレベルでやっていたからなのです。
そういう経験の積み重ねが、体幹の強さやスピードにつながり、アプローチやパターの技術に生かされただけ。それまで生きてきて身に付けてきたものがゴルフに応用できただけであって、天賦の才ではないのです。
また、ひとつの競技や運動をある程度のレベルまで高めてきた人というのは、段階を踏んでひとつひとつクリアしていくことが上達につながることを知っています。
人に見えないところで繰り返し続け、基礎的なトレーニングや練習を、続けていけるのです。
すると、いつの間にか上手くなってしまうから「才能がある」ように見える。でも、それもやはり生まれながらのものではなく、積み重ねの結果でしかありません。
つまり、ゴルフが上手くなるために必要なのは、生まれながらの才能などではなく、上達するための基礎的な努力をコツコツ積み上げていける能力なのです。そして、そういうことをずっと続けていけることこそがゴルフに必要な才能なのだと、ボクは思います。
だから、ゴルフが上手くなりたいのであれば、才能がないなどと言い訳をするのではなく、素振りでもドリルでもいいから、自分に必要な基本的な練習を見つけ、それをやり続けてください。
それが一番の上達法であり、それ以外に上達する方法はないのです。
ただ、自分に必要なもの、合っているものは何なのか、それを感じ取るセンスは必要かもしれません。でも、それですらプロにアドバイスをもらえば問題は解決します。そう考えれば、ゴルフには天賦の才能もセンスも必要がないと言えるのです。
質問者の方は、まだHC24の40歳。もし、現状に悩んでいるのであれば、すべてをリセットするつもりでプロに教えを請い、そこで学んだ基礎的な練習をひたすら続けてみてはいかがでしょう?
それが結果につながったとき、今回ボクが話したことの意味がわかってもらえると思います。
寺西流 基礎練4選
上手くなりたかったら、基礎的な練習をずっと続けていくことが大切。寺西プロの場合は、①クロスハンドドリル、②トップから打つドリル、③2ボールドリル、④ステップ打ちという、4つの練習を続けている。
①クロスハンド打ち

クロスハンドで球を打つ。小手先で振ると当たらないので、体で打つ感覚、左サイドでリードする感覚が磨かれる
②トップから打つ

トップで一度止まってから球を打つ。手先で下ろすと上手く当たらない。ダウンスウィングの体の使い方が身に付く
③2ボールドリル

アドレスしたヘッドの後ろにボールを置き、そのボールを飛球線後方に転がしながらバックスウィングして、そのまま打つ。正しいバックスウィングの軌道や力の使い方、リズムなどが身に付く
④ステップ打ち

バックスウィングからダウンスウィングにかけて、左足を1歩踏み込んで打つ。正しい体重移動や、切り返し、下半身の力をボールに伝える感覚などが磨かれる
地味な練習をずっと続けていける才能を持った人が上手くなるんです
「ボクの場合で言えば、野球や空手をやっていたから体幹が鍛えられ、スピードやパワー、ボールをとらえる感覚が磨かれました。また、ビリヤードの経験はアプローチやパターなどの繊細な感覚に役立ち、ビジネスはメンタルの部分に生かされたと思います。いずれにしても、ゴルフは人生の集大成。自分の経験のすべてが形になって表れるもので、生まれながらの才能で決まるものではないのです」

月刊ゴルフダイジェスト2026年5月号より


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