Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • 週刊GD
  • 【たま~に80台で回りたいッ!】Vol.39「身のほどをわきまえ、自分に合う基準コースで鍛えるべし」

【たま~に80台で回りたいッ!】Vol.39「身のほどをわきまえ、自分に合う基準コースで鍛えるべし」

飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。

ILLUST/Shinichi Hoshi

>>前回のお話はこちら

先日知り合いに誘われて、タフなコースでラウンドしました。メジャートーナメント開催歴がある名門コースで、レギュラーティーからでもがっつり6400ヤード以上。400ヤード以上のパー4が続き、やっとパー3ホールと思ったら190ヤードって、またドライバー持つのかよ~。

我慢のボギーを続け、たまにはダボ。結局90台前半のスコアでした。ほかの人はどうかと見るや、みんなが100叩き。途中ヤケを起こして振り回したのでしょう。こちらの被害が最小限で済んだのは、自分なりの基準コースを作って、その難易度と照らし合わせてラウンドをしたからです。

それでは基準コースとは何か。それはホームコースでも、足しげく通うビジターコースでもよろしいです。日頃打ち慣れた標準的コースがあれば、他コースと比較して戦略的な組み立てができるというもの。具体的に説明しますので、参考にしてみてください。


自分の基準コース

還暦過ぎからは、ホームコース扶桑CCの西・東コースが自分の基準コースになっています。レギュラーティーで約6300ヤード表示ですが、実際はやや短く6200ヤード強ぐらいでしょうか。西が約3100ヤードでベストが39、東は約3200ヤードと長く、ベスト42です。平均スコアは89ぐらいか。だから今回の難しいコースは東コースを2回ラウンドすると思えば、ラウンドイメージが作れるというわけです。

自分の基準コースは基本的に広くて平ら、今回のコースも同様でラウンドイメージが容易にできました。けれど叩いてしまう。それは初見のプレーだったからです。つまりメンバーコースの利はラウンド慣れです。俗にメンバーは同じ腕前のビジターに比べて、2~3打有利と言われています。だからもし次のラウンド機会があれば、ぜひ90切りしたいですね。

基準グリーン

扶桑CCのベントの速さは通常10フィート、これにプラスマイナス0.5フィートくらい動きますね。今回のコースはちょうど10フィート、通常の扶桑と同じ速さなので、さほど苦労しませんでした。グリーンの速さは、日頃10フィートくらいに慣れておくのがベストです。一般的なグリーンの速さは9フィート台が多いです。9フィート台でグリーンが速いと感じるのは傾斜の影響が強いから。

井上誠一設計のコースは砲台で受けグリーンが多く、上からはすごく速いです。けれどスティンプメーターで測ると9フィート台。実は傾斜のなせる業なのです。

基準バンカー

バンカーの砂は大きく分けて2つ、フカフカになっているのと、締まって硬くなっているのとがあります。最近の傾向はセルフプレー全盛で、硬い系が多いです。さほど手入れをせず、ならしてないから砂が締まりやすいのです。

扶桑CCも硬い系です。通常はバウンス大きめのSWで”直打ち”します。今回のコースは名門でも砂が重く硬め。直打ちして飛ばしましたが、アゴが高い分大きめに打ってしまい、飛びすぎが多かったかな。そこは1回で出たということで許してくだされ。

セカンドショットの距離

これはキャリーでどれだけ打てるか、日頃把握しておくべきです。個人的には5番ウッドで約170ヤード飛ぶので、キャリーなら160ヤードかな。そう思っていたら、なんと160ヤードの池越えホールに遭遇しました。

日頃の基準コースで鍛えた飛距離と思ってがっつり打ったら、とんでもないゴロ。まじかよ~。ここらへんは修行が足りないなあ。結果、池にも届かずで、次で乗せて傷を最小限にしたって、ゴルフ覚えたての素人やないか。

基準スコア

昔、鶴舞CCにいた頃、6800ヤード超えのバックティーをラウンドして暗澹たる思いでした。距離だけ見るとパーオンチャンスはほぼなし。けれど寄せワン技術を覚え、西コースのベストが84、東は81を達成しました。

扶桑CCの入会時も、当初90台後半のスコアが多く、入って失敗したと思いましたが、次第にコツを覚えコンスタントに80台が出るようになりました。

ほかに今年ビジターで行って叩き、別の日に行ってリベンジしたのは、勝田GCとサンヒルズCCです。ゴルフとキャバクラは絶対粘りですよ、そこはちゃんと肝に銘じましょう、なんのこっちゃ。

教える人/木村和久

「89ビジョン」をはじめ様々なゴルフの楽しみ方を提案するコラムニスト。ベストスコア75。01年鶴舞CCキャプテン杯優勝。ゴルフ歴は35年。現在は扶桑CCのメンバー

週刊ゴルフダイジェスト2025年12月30日号より