【日本ミッドアマ出場者の上達レシピ 】#2「坂田塾でひたすらやった“ショートスウィング”が今に生きています」
月刊ゴルフダイジェスト
おじさんゴルファーの最高峰「日本ミッドアマ」に出場した5人のトップアマに、上達するために意識してきたことや練習法を教えてもらった!
TEXT/Daisei Sugawara PHOTO/Takanori Miki、Tadashi Anezaki、Yasuo Masuda、Chikara Kuriyama
THANKS/千葉セントラルGC、ゴルフセンター三宮ベイ、ダイヤゴルフセンター、富士ゴルフセンター、井山ゴルフ練習場

●CONTENTS●
#1 日本ミッド出場者の“一番練習したこの1本”
#2 6Iの“ショートスウィング”で腕を磨いた
#3 ドライバーをひたすら打ちまくった
#4 鳥かごで“カツッ”という乾いた音を追求
#5 58度で打ち続けると“脱力”が分かる
きつかったけれど
意味のある練習だった

稲葉一馬さん(32歳)HC+7
9歳のときに坂田塾に入塾したのがきっかけでゴルフを始める。大学を卒業し、社会人になったタイミングで一度ゴルフから離れ全くクラブを握らない生活に。27歳の頃にゴルフを再開しそのタイミングで競技にも出場。ステディなゴルフで着実にスコアを出すのが稲葉さんの持ち味
上達の第一歩としてやはり“スウィングの土台”を作ることは大事だろう。昨年の日本ミッドアマを制した稲葉一馬さんは坂田塾で、自分の基礎となる部分を磨いたという。
「9歳で坂田塾に入塾しゴルフを始めました。とにかくたくさんの球数を打ちましたが、その多くが6番アイアンのショートスウィングでした。あの時は量をこなすことしか頭になくて、でも今思うとこのショートスウィングのおかげで自分のゴルフの基礎が作られたと思っています。塾長の“とにかくたくさん打て!”という言葉は今でも覚えていてとても厳しかったですが、それが今に生きています」
具体的にショートスウィングとはどういうものか?
「肩から肩くらいまでの振り幅で、ハーフショットとフルショットの間くらいですね。大事なのは毎回同じ距離、高さで飛ばすということ。これを繰り返し行うことでゴルフの基本が身に付きます」
坂田塾の教えは昔も今も変わらない、ゴルフの基本そのものなのだろう。

「肩から肩の6Iショートスウィングでこれでもかというくらい打ちました」
8割程度の力感、振り感で肩から肩の大きさで打つのがショートスウィングの基本。毎回同じ距離を一定して打てるようになればOK
スウィングの再現性がアップ
小さい振り幅のスウィングで繰り返し行うため、スウィングの再現性が高くなる。インパクトが安定するようになるので、ミート率も必然的にアップ。遠くに飛ばす練習ではないためスウィングをチェックしながらできる


「“思った通りの距離”を打てるようになりました」
「当時はそこまで深くは考えていなくて、とにかくたくさん球を打つ、量をこなすということだけを意識してました。ショートスウィングをたくさんやった後にするのが6I、SW、パターの3本でラウンドをすること。このラウンドのおかげで1つのクラブでいろんな距離を打ち分けられるようになりました。特にアイアンは思った通りの距離を打てるようになることが大事だと思ってます」
「坂田先生は厳しい人だったので、練習にいらっしゃると少し緊張感はありました。“とにかくやれ!”という言葉は今も覚えていて毎回身が引き締まる思いでした。でも合宿の夜とかは優しかった。“やるときはやる、楽しむときは楽しむ”これがすごくきっちりしていました」

今は9番アイアンで
ショートスウィング35球
坂田塾に通っていた当時は6Iのショートスウィングでゴルフの基礎を固めたが、現在はクラブを9Iに替えて練習をしているという。
「6Iだと少しハードなので、今はやさしい9Iで正しくスウィングできているかチェックしています。社会人になり時間も限られている中での練習になるので、一球一球丁寧に。たくさん球を打つのではなく、少ない球数(僕は35球程度)の中でショートスウィングで確認作業をしています。僕がショートスウィングを行う時にとくに大事にしていることはインパクトでゆるまないこと。一定のインパクトにすることを心掛けています」

以前は6Iで行っていたものを9Iに替えたのは、“やさしい”から。「6番は難しいクラブなので、スウィングの確認作業を行うには大人になってからだと少しハードでした。ショートアイアンの中で一番大きいクラブが9Iだと思っているので、今は9Iで究めています」
CHECK 1
インパクトにかけて右わき腹を左へ押し込む

インパクトで体が起き上がり手元が浮くと、しっかりボールに圧を伝えられない。「体が起き上がるのを抑えるために、僕はダウンスウィングで右のわき腹を左下に押し込むように動かしています」
CHECK 2
トップで右わき、フォローで左わきを締める

トップでは右わきは開かないようにすること、フォローでは左わきを開かないようにすることが大事。わきが開くと、その分わきを閉じるという余計な動きが生まれるので、スウィング軌道も安定しにくい
CHECK 3
腕はついてくるだけ

基本的には体の回転で振って腕はそれについてくるイメージ。お腹や背中などの大きな筋肉を使って体で振ると、上体とクラブが連動して同調しやすい
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月刊ゴルフダイジェスト2026年1月号より


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