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「かかと」で飛ばす!<後編>“両脚の三角形”をキープしよう

左右の体重移動ではなく、「かかと」を上手に使って前後に動くスウィングについて、引き続き服部公翼プロに話を聞いた。

PHOTO/ Hiroaki Arihara、Yoshihiro Iwamoto THANKS /オークラランドゴルフ練習場

解説/服部公翼

1983年生まれ。USGTF公認ティーチングプロ。ゴルフの専門学校を卒業後、オーストラリアにゴルフ留学。独自の飛距離アップ法をベースに飛ばしの理論を展開。飛距離に特化したレッスンで人気を集める。自身も300Yを超えるショットを放つ

>>前編はこちら

「脚の三角形」をキープしよう

プロや上級者のように、「前後」への体重移動を上手に使ったスウィングを身に付けるには、具体的にどうすればいいのか? 

「体と腕、クラブを一体化させるとき、“腕の三角形”をキープしようというレッスンがありますよね。それと同じで、両脚で作られた三角形を意識することから始めるのがいいです」

脚の三角形はあまり聞いたことがない。どういうことなのか?


「肩幅くらいのスタンスで構えると、股から両足にかけて三角形ができます。この三角形ができるだけ崩れないように、キレイにキープするイメージを持ってください。そして、その意識のままボディターンします。するとひざの曲げ伸ばしを使うはずです。

バックスウィングからトップでは、左ひざが曲がり、右ひざが伸びます。その結果、右かかと&左つま先に足圧が移動します。反対にインパクトからフォローでは、左ひざが伸びて、右ひざが曲がります。足圧は右つま先&左かかとになります。つまりひざが伸びればかかとが使えるようになり、ひざが曲がればつま先が使えるわけです。このひざの曲げ伸ばし、つま先、かかとの足圧の変化が前後を使ったスウィングの正体です」

股から両足につながる「脚の三角形」

「両脚で作った“三角形”をキープ。このイメージがかかと使いのカギ」

両脚の三角形を意識すると確かにかかとが使える。そのメリットはたくさんあるというが、とくにミート率アップ、ヘッドスピードアップが大きいと服部プロ。

「アマチュアがかかとを使った前後のスウィングをすると、最初はボールに当たらないかもしれません。体がボールから離れていくからですが、それを続けていけば、ボールにヘッドを届かせようと前傾が深くなります。前傾キープのおかけでミート率は確実に上がるでしょう。さらにインパクトで体や腕が詰まることがなくなり、腕がどんどん伸びていきます。

その結果、遠心力が生かせるようになります。間違いなくヘッドスピードも上がるはずです。かかとを使った前後のスウィングがつかめると、体を回すという感覚も必要なくなります。トップにかけて右ひざが伸びて右かかとに圧がかかると、右サイドは背中側に引かれた状態になります。

つまり回さなくても体が回ったポジションが作れるということです。かかとが使えれば、体は勝手に回るわけです。この感覚がつかめるとスウィング軸はほとんどブレなくなり、ショットの再現性も飛躍的に上がっていくはずです」

Point 1
ひざは横に流さず屈曲&伸展させる

「ひざの曲げ伸ばしは前後に使います。そもそもひざは前後にしか動きません。ひざを横に流すとケガしやすいので注意しましょう」

Point 2
左尻&右尻を交互に後ろへ引く

 「スウィングにおける引き動作は、お尻で考えると一番わかりやすいです。トップで右尻を引き、インパクトで左尻を引くイメージ」

テークバック~トップ

右かかとに乗り右尻を後ろに引くと上半身が回る

「実際にボールを打つときはアイアンがいいです。トップまでは右ひざを伸ばし、右かかとに圧が移動。胸が回ったトップが簡単に作れるはずです。ひざの曲げ伸ばしと足裏を意識します

ダウン~フィニッシュ

左かかとに乗り左尻を後ろに引くと前傾が崩れない

「切り返し以降は、ひざの曲げ伸ばし、足圧を入れ替えていくだけです。インパクトに向かって左尻が後ろへ下がることで前傾が保たれます。これならミートするのも難しくないはずです」

週刊ゴルフダイジェスト2025年8月5日号より