【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.144「練習よりも効果大! ストレッチだけは“本気”でやろう」
家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!
ILLUST/Masaaki Takauji
こんなにゴルフのことを語らせてもらっているので、意外かもしれないけど、年間のラウンド数はほんと少ない。試合とその練習ラウンドぐらいである。よって、試合がない冬は、ほぼほぼラウンドしないということになる。プライベートのお誘いもゼロではないけど……きっとみなさんのほうが断然多いと思う。東北福祉大学ゴルフ部の同窓コンペも、いつかやりたいねーとは話しているものの、果たして実現するかどうか……。というのも、同窓生はプロやプロキャディばっかりだから、スケジュール的に一堂に会すというのが厳しい。もちろんボクみたいなアマチュアもいるにはいるけど、ほんの数人。それが集まってもねー。あんまり盛り上がらん気もするし(笑)。だから、ボクは5月まで冬眠かな。
そんな中、冬ゴルフのアドバイス、というのもなんだけど、今の時期ストレッチだけは真面目にやったほうがいい。残念なのは、不本意なスコアより怪我するほうだからね。
もちろん、ストレッチぐらいやってるよー、という人も多いだろう。でも、おそらく練習前にちょこちょこっとアキレス腱伸ばしたり、腕を伸ばしたりする程度でしょ。それじゃ、単なる儀式かなと。それに、やり方によってはマイナス効果になる場合もあるので、各々やり方を一考してみることをおすすめする。
ボクは専門家じゃないので、これが絶対いいよ、とは言えないけど、ストレッチには反動をつけて行う“動的ストレッチ”と反動をつけない“静的ストレッチ”があり、運動前にやるのは前者がいいと聞いている。交感神経が優位になって、体が活発に動きやすいということだ。
参考までに、ボクのラウンド前のルーティンは次のとおり。
まず、コースへは1時間半前には入る。で、広い脱衣所で『トリガーポイント』という器具やボールを使い30分間念入りにストレッチする。ボクの『トリガーポイント』は筒状タイプとボールタイプの2種類。最初に筒状タイプで背中(とくに肩甲骨回り)や足首をコロコロした後は、ボールの上にお尻を乗せてムニュムニュする。やってみるとわかると思うけど、お尻は意外と凝っているので、めっちゃ痛い。でも慣れると、それが気持ちよかったりもする。「お~」とか「う~」とか言いながら、イタ気持ちよさを満喫していると、30分なんてあっという間だ。
その後、人と40~50分おしゃべり。そして最後に10分間パタ練をする。あ、ちなみにこれは試合に出るときのルーティン。プライベートの場合は、脱衣所に30分もこもっていると、アイツ、どんだけ気合入ってんねんって感じになるから、ストレッチは家で済ませるようにしている。何度も言っているけど、ボクはラウンド前に打撃練習はしない。もちろんやってもいいと思うけど、いいパフォーマンスを出すには「ストレッチ>打撃練習」というのがボクの考え。とくに寒い冬はね。みなさんも、試しにコロコロ、ムニュムニュやってみて。きっと身体が喜ぶよ。
全員がチャンピオン! 二宮家
週刊ゴルフダイジェスト2020年2月25日号より