【ロングパット】2パットで上がる①。セカンドパットがOKに寄る「打ち出しスピードの意識改革」
ロングパットのファーストパットが“入れごろ外しごろ”の距離にしか寄せられない場合、セカンドパットにかかるプレッシャーは大きく、ストレスになる。「ボールのスピードを知ればファーストパットを楽々寄せられますよ」と澤田繁典プロは言う。スピードを知るとはどういうことか? その極意、じっくり教えてもらおう。
距離感のつかみ方…転がるスピードと距離を覚える
澤田 10ⅿのパットでは、どう距離感を合わせますか?
GD 振り幅です。スタンスの倍くらい振りますが、いつも距離感が合わないんです。
澤田 振り幅を決めても、ヘッドスピードが変われば距離は変わりますからね。
GD ということは、大切なのはヘッドスピード?
澤田 いいところに気づきましたね。まずはどれくらいのスピードでボールが転がるのかを知ることが第一歩です。では、10ⅿのパットの初速をイメージしてみてください。
GD 考えたことないですけど、なんとなく想像できます。
澤田 実際に転がっているボールと一緒に歩いてみましょう。
GD 結構な速度で歩かないとついていけませんね。それにカップに近づくにつれ、急激にスピードが落ちることにもビックリです。
澤田 10mのパットって、意外と初速が速いんですよ。
GD その初速を出すには、ヘッドを速く動かさないといけないということですね。
澤田 そういうことです。初速とヘッドスピードは比例しますから、遠くまで転がしたいなら、ヘッドは速く動かさないといけない。距離感を磨くには、まず「スピード」を意識することが大切なんです。
【ボールスピードがわかると1】
打つ強さがわかる
初速をイメージすれば、どれくらいのスピードでヘッドを動かすべきかがわかってくる。つまり、初速を上げたければ、ヘッドスピードを上げて強くインパクトする必要がある。
【ボールスピードがわかると2】
スピードがイメージできると距離感がイメージできる
初速が速くなればボールは遠くまで転がり、遅くなれば転がる距離は短くなる。このスピードを自在にコントロールすることができれば、距離感のイメージが出しやすくなる。
【チェック!】ボールの速さとストロークの速さは比例する
初速を上げたければヘッドをスピーディに動かす必要がある。考えてみれば当たり前のことだが、ほとんどの人が「スピード」を意識せずにストロークしている。
テンポを合わせる…1mでも10mでも“同じテンポ”で打つ”
GD 距離感を合わせるには、ヘッドスピードを意識することが大切ということはわかりました。でも、打ちたい距離によってスピードを変えてストロークするのって難しくないですか?
澤田 それは基準がないからですよ。
GD 何を基準にしたらいいんですか。
澤田 テンポです。1メートルでも10メートルでも、同じテンポでストロークするんです。パットが苦手な人は、まずは80ビートから始めてみてください。
GD 1メートルの距離だとヘッドをゆっくり動かすことになりますね。同じテンポで10メートルを打とうとすると、かなり速くヘッドを動かす感覚です。
澤田 1メートルと10メートルのストローク、ヘッドスピード以外に変わっている要素はありませんか。
GD あっ! 振り幅が違います。1メートルのときは小さく、10メートルでは大きくなっていますね。
澤田 そうなんです。先ほど、「振り幅で考えると距離感は合わない」と言いましたが、スピードを軸に距離感をつくると、結果的に振り幅が変わるんです。
【一定にするために1】グリップとヘッドを一体化させる
パター全体をスライドさせるようにグリップとヘッドを動かすと、ヘッドの動きをコントロールできる。グリップを支点に動かすのはNG。
【一定にするために2】トップからフォローまで一気にストロークする
初速を出すために、ドンと打つのはスピードを制御できなくなるのでNG。トップからフォローまで等速でヘッドを動かし、その中間点にインパクトがあるイメージだ。
【一定にするために3】手のひらでキュッと握る
手元がゆるんでいるとストローク中に手首が動き、ヘッドの動きを制御できなくなる。両わきをしっかり締め、グリップを両手で挟むように握るとパターの動きをコントロールしやすくなる。
【チェック!】スマホでも無料のメトロノームアプリがある
音楽室にあるようなメトロノームを使わなくても、今はスマホでメトロノームの機能がある無料のア
プリをダウンロードできる。練習場や朝のパット練習で活用しよう。
TEXT/Yusuke Ozawa
PHOTO/Hiroaki Arihara
週刊GD2019年10月1日号より
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