【今野康晴のアイアン上達法】#2 ハーフウェイダウンの形は「手元を低く、ヘッドは遠く」
アイアンでビシッと強い球を打つには、「浅い直角台形」のターフ跡が理想だという今野康晴。ここからは、理想のターフ跡を作るためのスウィングのポイントを教えてもらおう。
PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/京葉CC、葉山国際CC
●CONTENTS●
1. 理想のターフ跡は「直角台形」
2. ハーフウェイダウンは「手を低く、ヘッドを遠く」
3.「切り返し」を肩から回していませんか?
4. 動きを染み込ませる「腰からドリル」
ハーフウェイダウンの
形をチェック
「理想的なターフ跡」を実現するうえで、今野が最も大切にしているのがハーフウェイダウンの形。
「浅く長い、かつ目標を向いたターフ跡を作るためには、ヘッドが低く入って低く抜けることが必須となります。僕はヘッド軌道を確認するとき、特定のポイントで体やクラブが正しいポジションに収まっているかをチェックしますが、なかでも大切なのは、ハーフウェイダウンでシャフトがスタンス向きと平行か少しヘッドが内側に入り、手の位置が低く、かつヘッドができるだけ体から離れていること。この形ができれば、ヘッドは自然と低く動きます」
対して、深く短いターフ跡ができるタイプは、ハーフウェイダウンでヘッドが体に近く、手元が高い位置にあるケース。これだと球に届かせようとしてリストコックを急激にほどきながら下ろすため、“刺さる動き”になりやすい。
「さらに後方から見たとき、ハーフウェイダウンでヘッドが手元より外側にあるとカット軌道になり、打ち込む形にもつながります。ヘッドは手元と重なるか、それより少し内側にあるくらいがちょうど良いです」
ダウンブローとは、自分で作るのではなく自然と作られるもの。最下点の手前でボールをとらえた結果、自然とボールの先のターフが削れていくことで、浅く長いターフ跡となる。「ターフ跡が不自然に深いのは、手先で作ろうとしているからです」
Point 1
手元は低く、ヘッドは遠く
シャフトが地面と平行に近づいた辺りで手はもも付近の高さに収まり、ヘッドはできるだけ体の遠くにあるのが理想。「左に体重が乗り切っていることも大切です」
手元が高いとヘッドが刺さる
Point 2
後方から見てヘッドが手元と重なるか、手元より内側に
飛球線後方から見て、ヘッドが手元と重なるか、手元より内側にあるのが理想(左写真)。ヘッドが手元より外側にあると、カット軌道で極端なダウンブローとなるため、弾道もスピンも安定しづらい
ヘッドが手元より外側だとカット軌道で入射角が鋭角になりやすい
>>この形が作れないのは、その前段階に原因が!?
- ハーフウェイダウンの正しい形を実現するには、その前段階の「切り返し」が正しく行われていなければならないと今野康晴は言う。いったいどこを注意すればいいのか? PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/京葉CC、葉山国際CC 解説/今野康晴 ツアー界きってのアイアンマンとして知られる理論派のスウィンガー。最近はプロを目指す若手選手たちに技を伝える活動もして……
週刊ゴルフダイジェスト2023年6月6日号より