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【頑固オヤジ】Vol.163「軽量モデル用の軽いグリップ、通常の50g台に替えてもいい?」

東京下町でゴルフ工房を営む店主がギアに関する悩みに答える連載「頑固オヤジのクラブ工房」。今回は、“軽量モデル”のドライバーに替えたときの、グリップ交換について。

ILLUST/Kochi Hajime

前回のお話はこちら

Q. 軽量モデル用の軽いグリップ
通常の50g台に替えてもいい?


軽量モデルのドライバーに買い替えたんですが、グリップが細い感じがするので交換しようと思います。その場合、通常の50グラム台のグリップにしたら、バランスとかどんな調整が必要ですか?(62歳・HC12・自営業)


“収まり具合”は重量より大事

あっという間に3月か。暖かくなってくるのはありがたいんだけど、オイラは花粉症だから、ここから2カ月ぐらいはちょっとキツイかな。まあ、なるべく作業場から出ないようにするよ(笑)。担当さんは花粉症じゃないから、今月からマスク外し解禁とか喜んでいたけどね。

「今回も読者からの質問です。タイトリストの『TSi1』に買い替えたところ、グリップが細く感じられるのでグリップ交換しようと考えたんですが、元のグリップが軽量タイプなので、使い慣れた通常の50グラム台と交換するとしたら、バランスとかどう調整したらいいか、という内容です」

「ああ、ヘッドもシャフトもグリップも軽いタイプのヤツか。最近増えたよな、キャロウェイとかピンとかも。キャロウェイのはグリップ、25グラムだったな。タイトリストは40グラム弱だったかな。まあ、ノーマルの50グラム台のに替えても問題ないと思うよ」

「グリップが重くなると、バランスが軽くなりすぎませんか?」

「実際のヘッド重量は変わらないんだから、振り具合は多少変わっても、ヘッドスピードが下がったり、飛ばなくなるなんてことはないけどね。手元が重くなりすぎて振れなくなる、なんてのはキロ単位の鉄アレイ並みに重くならない限り、関係ねえだろ。たかが20や30グラム、なんてことないね」

昔、グリップエンドに重量を加える“カウンターバランス”てのがもてはやされたことがあったけど、すぐに廃れたよな。つまり、ほとんど影響がないことがわかったんだよ、経験的に。

「それより、手に馴染む“収まり具合”のほうが大事なのさ」


リリースを促す右手の収まり感

「でも、シャフトが40グラム台だと、さすがにグリップのほうが重くなるのはマズくないですか?」

「何がマズい? シャフトは打面をコントロールできる剛性があれば、もっと軽くてもいいし、そうなると振りやすさの慣性モーメントはヘッド重量でほぼ決まっちゃうんだよ。グリップも、手の中にしっくり収まるなら20グラムでも80グラムでもいい。ただ、今平周吾みたいに短く握って、グリップエンドを手の中の支点、両手の中間辺りかな、それより遠くすると多少はグリップ重量も影響するとは思うけどね」

「では、今回の質問者は通常50グラム台の、使い慣れたグリップに交換するだけでいいんですね?」

「そうだよ、バランス調整とか考えてヘッドに鉛を貼ったりしたら、ヘッドが重くなったぶんほぼ確実に振りにくくなり、軽量クラブのメリットがなくなる。まあ、実際に試してみればわかるよ」

「ウーン、でもグリップが10グラム以上重くなると、リリースのタイミングとか合わなくなったりはしないんですかね?」

「リリースを促すのはクラブ全体のモーメントだから、手元より先の重量と長さでほぼ決まる。グリップ重量が重いとカウンターバランス的に手元が流れてリリースが遅れる、なんてのはウソだな」

リリース、打面コントロールでグリップをチューンするなら、右手部分のバックラインを強調するのがベスト。右手の中指、薬指が当たる部分だけ、下巻きを重ねてみるのもいい。

「軽量グリップに多いんだが、同じM60の太さでもテーパーが若干強めで、右手部分がわずかに細くなるものが多い。今回の相談も、その右手部分の細い感じが気になったんじゃないかな。それなら下巻き調整が効くかも。でも、使い慣れたグリップに戻すのが一番カンタンだけどね」

どうしてもバランスが気になりグリップを重くしたくないなら、グリップの先端部分を少し切り落とす、なんて手もあるけどね。

月刊ゴルフダイジェスト2023年5月号より