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25歳以上のNo.1を決める「日本ミッドアマ」で45歳の豊島が連覇! 強さの秘密は「不得意をなくす練習」

25歳以上のアマチュアゴルファーNo.1を決める日本ミッドアマチュアゴルフ選手権。優勝は、昨年に続く連覇を達成した豊島豊。その強さの秘訣を探る。

初日、参加した129名のうち、アンダーパーで回ったのは3アンダーの豊島ただ1人。2日目も1アンダーで計4アンダー。最終日こそ4オーバーに終わったが、それでも2位に4打差をつけ、完全優勝だった。昨年に続く優勝で、日本ミッドアマ通算4勝目、最多優勝記録のおまけまでついた。

今年の関東ミッドアマにも勝利(通算5回優勝)しており、まさに“日本最強のオーバー25歳”といえる。

1977年生まれの豊島だが、大学時代までの彼のゴルフの足跡を見ると、そんな“強さ”はみじんもうかがえない。JGAのプロフィールを見るとゴルフを始めたのは15歳、動機は「父親の影響で」とあるが、いわゆる”ジュニア時代“の戦歴は皆無だ。

「15歳でクラブを握ったのは確かですが、ジュニアの大会とは無縁でした。父親がその頃ゴルフを始めたのは覚えていますが、そんなに熱心でもなくシングルでもない。ぼくにゴルフを勧めたなんてこともありません。高校時代もゴルフ部ではありませんでした」

大学(中央学院大)へはゴルフ部に入りたくて入学したというが、大学時代も学生の大会へは一度も出場していない。スコアも平均80台で70台がたまに出るくらいだったという。

大学卒業後も、会社勤めをしながら趣味のゴルフ。本格的に競技大会に出場したいと思ったのは25歳のときだった。

ゴルフ場に所属しなければ競技ゴルフに参加できないということで東千葉CCに入会。そこから競技ゴルフへの道が開けていったことは確かだろうが、トーナメント運営などの会社を経営する身としては、ゴルフばかりやってはいられない。練習時間さえまともに取れないの”ないないづくし”。

「練習では得意なものを伸ばすというより、不得意なものを潰していく。ゴルフは総合力を競うゲームですから。また本大会でも会場が決まった日からそのゴルフ場の攻め方を考察しました。今回、舞台となった下関GCを徹底的に分析したことで対応力が人より少しだけ優ったということかもしれません」

同ゴルフ場は巨匠・上田治の設計でバミューダ芝のグリーンで知られる名門。豊島は対応力で同GCを攻略したといえる。身長168センチ、ドライバーの平均飛距離260ヤード。ゴルフはパワーだけではないと証明した。

大器晩成の豊島。「目標は全米ミッドシニア出場」と前を向いた。

「豊島選手はアプローチ、パットが抜群」とライバルは口を揃える(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2022年12月13日号より