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【キミこそ王子だ】Vol.365 名前に負けないしなやかなスウィングと美しいドローが持ち味の天才中学生

雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王子候補は広島県出身、東広島市立高島中学校2年の吉行ローリくん。ローリー・マキロイにちなんだ名前にまったく負けていない才能に驚きまくりの武市! 一体どんなところがスゴイのか!?

今回の王子候補

吉行ローリくん

よしゆき・ろーり ●主な戦歴/2025 中国アマチュアゴルフ選手権12~14歳の部 優勝 ●ベストスコア/64(広島CC西条C) ●練習/200球 だいたい毎日 ●トレーニング/体幹&ストレッチ(週3~4回)


「彼は本物の天才やわ」

武市にそう言わしめた吉行ローリくん。ゴルフを始めたのは兄(吉行アムロくん・広島国際学院高等学校1年)の影響で小3のとき。コーチはいない。ときどき父親にアドレスを注意される程度であとは兄とのびのび練習している。

その練習風景を見ながら武市は「本当にセンスの塊」と感心した。

中2のローリくんとラウンド経験のある高校生から「彼は次元が違う。勝てる気がしない」と言われるほどだ。一体ほかの選手と何が違うのか!?

「スウィングを飛球線後方から見たときの薄さ。そして、後ろから見たときの首の長さが違う」

「なんですかそれ?(笑)」

武市独特の表現に戸惑うローリくん。


「ダウンスウィングで右肩が突っ込むと、飛球線後方から見たとき、ボク的にはスウィングの横幅が分厚く見えるのよ。ローリくんは、まったく右肩が突っ込まないから薄いわけ。だからクラブもインから入ってきやすく、ドローボールが打ちやすいよね。で、後方から見たときも、ダウンスウィングで力が入っていると、肩が上がって頭と肩の距離が短くなる“カメ首”になっちゃう。でも、ローリくんの首はめっちゃ長い。要するに、力が一切入ってない。ものすごく、柔らかく、しなやかな動きだよね。中2の割に飛距離が出るのはそういう理由かな」

「あ~、そういうことですか」

「ローリくん自身は、何かスウィング中に意識していることはある? 」

「脱力は意識しています。強いて言えば、右手に力を入れたくないので、左手始動をイメージするくらいですか。そのほかは何も考えていないです。上げて下ろすだけです」

実はいろいろ考えてやっているのに、考えていないしやっていないフリをする“隠れ努力”タイプの人もいるが、ローリくんに関してはまったくそんな感じがしないと武市は言う。

「話をすると素直だし、周りにコツを知られたくないから企業秘密にする性格じゃないのが分かる。たぶん、彼のなかでは本当に上げて下ろすだけなんだと思う。練習量も1日200球とフツー。それであんなしなやかスウィングができる。そこが天才たるゆえんだね」

試合では打たないそうだが練習ではロブショットを打つ。

「ロブの練習はいいよね。力が入ったら絶対打てないしヘッドの走らせ方も実感できるからね。アベレージゴルファーも最初は上手く打てないかもだけど練習したらいいと思う」

武市自身もジュニア時代はロブショットの練習を結構したらしく「ヘッドを走らせる飛ばしの技術に非常に役立っている」と言う。

好きなプロは名前の通り、ローリー・マキロイ。でも「世界で活躍するプロになりたい! 」と意気込んでいるわけではない。

「プロにはなりたいですけど特にいまは目標とかありません」

スウィングも考え方も柔らかい“天才”に期待しかない武市であった。

週刊ゴルフダイジェスト2026年2月17日号より