【キミこそ王子だ】Vol.361 世界のトミーのアドバイスでドローに変更! 基本に忠実なスウィングで300Y飛ばす期待の高校生
雑巾王子のキミこそ王子だ!!
雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王子候補は埼玉県出身、埼玉栄高等学校3年の井上滉太くんだ。ガッシリした体格で300ヤード超えの飛距離、堂々とした受け答えはもはやプロ⁉ 期待の逸材を前に武市は感心しまくり!

今回の王子候補
井上 滉太さん
いのうえ・こうた ●主な戦歴/2025 関東ジュニアゴルフ選手権15~17歳の部優勝 ●ベストスコア/64(日高CC) ●練習/200球(1.5時間) ●トレーニング/週1~2回ジムでウェイトトレーニング、自宅で体幹や腕立てなど
今年『関東ゴルフジュニア選手権』で優勝した井上滉太くんは、ゴルフの名門・埼玉栄高等学校に通う3年生。父親(居合道部)と兄(ゴルフ部)も埼玉栄、弟は同じゴルフ部所属の1年生という埼玉栄ファミリーだ。
ゴルフを始めたのは小4。さまざまなアカデミーを経て、今年5月から『トミーアカデミー』にて中嶋常幸プロのレッスンを受けている。
「中嶋プロに教わって変化あった?」
「めちゃくちゃありました。元々、高速グリーンでも球が止まるようにフェード打ちだったんですが、ドロー打ちをすすめられました。トレーニングの効果もありヘッドスピードがアップし、ドローでも球が上がるようになってきたので飛距離の出るドローにしようかと」
「すぐに慣れた?」
「はい。中嶋プロから『左手を強くしろ』と言われ、左手1本で打つ練習をしてます。5番アイアンで連続25球打つドリルなのですが、それでインサイドアウト軌道が身につきました」
「フェースローテーションは抑え、いわゆるクラブパスを変えてドローを打つわけか」
実際に球を打ってもらうと……
「落ち際にゆる~く曲がるキレイなドローだね。飛距離も十分!」
「フェードの頃より20ヤード伸びて300ヤードぐらい飛びます」
通常、左手1本のドリルはウェッジなどを使用することが多いが、滉太くんは5番アイアンで25球連続で打つことを日課としている。
「体幹がしっかりして左手を引き付けて下ろせないと体が浮き上がって打てないから、それができているのはスゴイと思う。ほかに気を付けているポイントはある?」
「以前、バックスウィングでウェイトシフトしていたのですが、今は軸を右側にズラしたくないので、バックスウィングで左ひざが内側に入らないように気を付けています。あと、ベタですが、ボールをよく見る! フォローでクラブが左腰ぐらいに来るまで見るようにしています」
「上体が浮くのを防ぐのに、ヘッドアップしない意識は基本だけど本当に重要だよね。滉太くんが意識しているのは、①左手で打つ②軸を保つ③球をよく見る、の3つだね。本当に基本のキだよね。スウィングの完成度を見ると、いかにそれが重要かわかる。流行りのスウィングを目指し、いろいろ試すのもいいけど、やっぱり基本に忠実なスウィングは強い。ゴルフは円運動だから普通に打ったらドローになる。だからドロー打ちっていうのは、体に無理がないしイメージもしやすい球筋だと思う。滉太くんは考え方もしっかりしているし、それを言語化するのも上手。何から何まで言うことなし!」
「飛距離はアドバンテージだし、飛ぶ選手は見ていてもワクワクするので大好きです。ボクもそんな選手になりたいと思います」
きっとビッグな選手になるに違いない、そう確信する武市であった。
週刊ゴルフダイジェスト2025年12月16日号より


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