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「鳴沢林間」「花島ゴルフ」…あのショートコースは今、キャンプ場に生まれ変わっていた!

予約なしで気軽に回れてショートゲームの練習にもうってつけのショートコースだが、近年閉鎖されるコースも増えている。閉鎖したコースの跡地を巡ると、キャンプ場に生まれ変わっているところも少なくない。どんな変貌を遂げているのか、さっそく調査に訪れた。

PHOTO/Kosuke Mori

山梨県
「鳴沢林間ゴルフ場」が
「マウント・フジキャンプリゾート」に

全日本ショートコース選手権が行われるなど、全国から多くのゴルファーが集まっていた山梨県の鳴沢林間ゴルフ場。2018年に営業を終了してはや7年。現在は「マウント・フジ キャンプリゾート」というキャンプ施設に変貌を遂げていた。2020年にオープンしたこちら、その経緯を支配人の金山順さんに話を聞いた。

「弊社の代表の話なのですが、鳴沢林間ゴルフ場さんには跡地利用で多くの話がきたらしいです。ただ、外資系やファンド会社など見ず知らずの人に渡すのは少し不安だったという声が当時のゴルフ場運営者からあったらしいです。そこで、結果的に富士吉田市出身で、今も富士吉田エリアで事業を行っている弊社の代表に話がきた、と聞いています。そういった経緯もあるので、なるべくゴルフ場時代の景観や地形は残そうと思い施設を造りました。けれど、結果的にホールごとに分かれたゴルフ場のレイアウトや地形はキャンプ施設としても好都合でした。なので、なるべくイジらずに残しています。私どもの施設にはキャンプ未経験の方でも楽しめるグランピングサイトもあるので、ゴルファーの方も遊びにきていただきたいですね」

真夏でも夜は気温20度以下まで下がり、とにかく涼しい鳴沢エリア。周辺には富士赤松GCやフォレスト鳴沢ゴルフ&CC、鳴沢GCなど数多くのゴルフ場がある。昼間はプレーをして、そのままグランピングをしながら鳴沢林間に思いを馳せるのも一興だ。

超打ち上げの白樺4番Hが見晴らしのいい区画サイトに
かつて白樺コースの4番ホールだったこちら。グリーンの高台を生かして施設を見渡せる区画サイトになっていた。反対側から車の乗り入れもできる。まだバンカーには砂があった

左右に広い富士C・3番Hはそのままキープ

左右に広く、ドライバーを使う人も多かった富士コース3番ホール。現在も広大な芝生が広がり、イベントなど用の多目的スペースになっている

あの食堂がお洒落なショップになっていた

当時のクラブハウスの建物を生かしながら、現在はキャンプ利用時の受付&グッズ売り場になっている。このレストランで名物だった担々麺を食べた思い出がよみがえりそう

モグライダーのレールを発見!

富士Cは道路を挟んでホール間の移動が必要だったため、モグライダーに乗って移動していた。その名残であるレールが今も……

マウント・フジ キャンプリゾート

2020年にオープン。4万坪に50区画あり、広々とした空間が魅力。グランピング施設もあり ●山梨県南都留郡鳴沢村7328 ●0555-85-2608 ●mtfuji-camp-resort.jp/


栃木県
ショートコース「サンランド栃木」が
キャンプサイト「サンランド栃木」に

現在も打ちっ放し練習場を運営する栃木の「サンランド栃木」は、2023年にショートコースがオートキャンプ場に生まれ変わった。つまり、こちらはショートコースの時と経営者が同じなのだ。そこでショートコース時代も知るサンゴルフ経理部長の永井公之さんに話を聞いた。

「キャンプ場にした大きな理由は、お客様が減ったからではないんです。むしろコロナ禍の影響で増え続けていました。しかし、周辺のゴルフ場の料金がかなり下がってしまった。本来ショートコースは、本コースでのプレーは敷居が高いという人が利用するのがほとんど。なので我々はさらに下げなければならず経営面で難しい部分がありました。なので、打ちっ放しには現在もお客様はたくさん来ていただいております」

コースをそのまま生かしてキャンプ場を造った
クラブハウス内は、ボールやグローブといったゴルフ用品の隣に薪やオイルなどキャンプギアが。ちょっと新鮮な雰囲気。

8番ホールはソロキャンプ専用サイトに

9ホールのレイアウトはそのまま残してキャンプの区画に分けている。やはり水はけの良い元グリーンだった場所が人気ですぐに埋まるという。車の乗り入れができるので手軽にオートキャンプができる

サンランド栃木

2023年にキャンプ場がオープン。バーベキュー場もあり休日は家族連れがたくさん訪れる。グランピングはなし ●栃木県栃木市岩出町577 ●0282-24-3331 ●サンランド栃木.com

千葉県
「花島ゴルフ」が
「グランドロッジフィールド」に

老舗アウトドアメーカー唯一のキャンプ施設
千葉県内のゴルファーに愛されていた花島GC手賀の丘Cの跡地に老舗アウトドアメーカーのogawaが手掛けるキャンプ場がオープンしていた。元クラブハウスはogawa製品びっしりのショップに。「元ゴルフ場は芝質が良くてキャンパーからも喜ばれています」

ogawaグランドロッジ フィールド

2022年オープン。アウトドア用品メーカーのogawaが運営する唯一のキャンプ場。サウナやグランピング施設も用意。●千葉県柏市手賀1618 ●04-7170-4486 ●www.campal.co.jp

茨城県
「アスパイヤスポーツクラブ」が
「アスパイヤの森」に

元はゴルフ場併設のスポーツクラブだった
水戸ICから程近い場所にあるアスパイヤの森はオートキャンプ場のほか、BBQやスケートボード、ボルダリングなど多くのアクティビティを併設。子供用のボルダリングなどいろんなアクティビティも楽しめる。

アスパイヤの森

2019年オープン。元はショートコースや人工スキー場だった広大な場所が今はキャンプ場になっている。グランピングはなし ●茨城県水戸市有賀町1805 ●029-259-5211 ●aspire-mori.com

千葉県
「19-Juke-」

ショートコースもキャンプも両方楽しめる!
「19-Juke-」は、今もショートコースを営業するゴルフプラザサンライズの敷地内に2022年オープン。ショートコース脇の荒地を活用したキャンプ場は、1日1組限定の貸し切りのみ。団体で両方楽しむ人も増えているそう。

19-Juke-

2021年にオープン。1日1組限定の貸し切りキャンプ場で3000㎡を贅沢に使用できる。敷地内には9Hショートコースのほか打ちっ放し練習場もある ●千葉県香取市増田300 ●0478-83-0771 ●19camp.com

週刊ゴルフダイジェスト2025年7月22日号より