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【キミこそ王子だ】Vol.342 しなやかな背筋から生み出される高弾道ドローが魅力の関東チャンプ

雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王女候補は千葉県出身、千葉市立貝塚中学校3年の長峰真央さんだ。6歳で世界大会デビューを果たした千葉の神童。武市は柔らかい背中がもたらすパワフルなスウィングを大絶賛!

今回の王女候補

長峰 真央さん

ながみね・まお ●主な戦歴/2024 関東ジュニアゴルフ選手権12~14歳の部 優勝 ●ベストスコア/67(JGMセベバレステロスGC)●練習/平日は週3日1時間200球、土日はゴルフアカデミー ●トレーニング/バドミントン部での練習


父親の勧めで4歳からゴルフを始めた長峰真央さん。

「ゴルフは最初から好きでした。特に父と親子大会に出るのが楽しかったです」と当時を振り返る真央さん。さらに小学校に上がる直前、「世界ジュニア」で日本代表としてアメリカ・サンディエゴでプレーしたことが彼女の心に火を付け、本格的に取り組むようになったという。

昨年は7月に「関東ジュニアゴルフ選手権」で優勝。続く8月には「全国中学校ゴルフ選手権」で3位タイになるなど絶好調。

本人が好きなのはパターだが、ドライバーの飛距離もなかなかのもの。平均240ヤードは中3女子ではトップクラスだ。

そんな真央さんだが、意外にも練習量は多くない。学校のある平日は週に3日、1時間程度で球数も200球ほど。


「ほとんどのジュニアゴルファーが毎日球を打つけど、真央ちゃんは珍しいね。トレーニングは?」

「中3なのでもう引退しましたが、バドミントン部に所属していたときはフットワークの練習がありゴルフに好影響だった気がします。体幹が強くなって飛距離も伸びました」

スウィングを間近で見た武市は「パワフルだけど、決してバタバタしていない。いいスウィングだね」と称賛した。

「バドミントンやっていたからなのかな? 背中周りがすごく柔らかいよね。バックスウィングで下半身を動かさず背中の筋肉でクラブを上げているんだけど、柔らかいからトップで少し背中が反る感じになる。もちろん、その動きにつられて下半身も動いてしまったら意味がないんだけど、真央ちゃんは下半身が動いていないからしっかり捻転差ができる。

これが彼女のパワーの源! で、それをインパクト付近で爆発させることで大きな飛距離が生まれるわけだけど、力を逃がさず効率よくヒットさせるには当然コツがいる。彼女はそこもそつがない。下半身で左腰をアドレス時のポジションに戻すような動きなんだけど、そのときひざが流れないの。だからロスなく球にパワーを伝達できている。手先も必要以上に使っていないからクラブが自然とインサイドから下りてきて飛距離に有利な高弾道のドローボールとなる」

「ひざは動かさないように気を付けています」

「やっぱりそうなんだ! ひざが前後左右に動かないと足と球の距離が変わらないから、いつも同じように打てるもんね。押さえるべきポイントを、しっかり押さえているから、たくさん練習しなくても調子が安定しているんだな〜。素晴らしい!」

4月からは地元の千葉を離れ、宮崎県の日章学園高等学校に通う予定。

「寮生活がしたくて、自分から行きたいと言いました。高校ではゴルフと勉強の両立を目指します」

「仲間と切磋琢磨することで、いま以上に向上心も強くなるはず。きっといい経験になるよ!」

ちょっと気が早いけど、真央さんの門出を祝う武市であった。

週刊ゴルフダイジェスト2025年2月4日号より