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【キミこそ王子だ】Vol.107 岩井千怜「手首をロック! シャットフェースで飛ばす妹」

雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王女候補は、埼玉県、川島町立川島中学校2年の岩井千怜さん。前回登場した明愛さんとは双子だがゴルフのタイプは正反対。今回は妹である干怜さんのスウィングを拝見してみよう。

岩井千怜 2017

今回の王女候補

岩井 千怜さん

いわい・ちさと ●主な戦歴/主な戦歴 2016日本ジュニアゴルフ選手権女子12~14歳の部 3位 ●ベストスコア 68(大麻生ゴルフ場) ●トレーニング/陸上部での部活動、週1~2で体幹 ●練習/1日200球


双子の姉妹、明愛さんと千怜さんがゴルフを始めたのは、8歳。子育て奮闘中の母親が息抜きできるようにと父親がふたりを練習場に連れ出したのがきっかけだ。最初はボール遊び程度だったが、ある日、練習場のプロから「ふたりとも、いい動きしてるから本格的にやってみない!?」とお誘いを受けた。以来、同じコーチ、同じ練習場、同じ練習量でゴルフをしている。

にもかかわらず「ふたりは、まったく違うタイプのゴルファー」だと言う武市。

「顔はそっくりだけど、性格が違うんだよ。お父さんいわく、姉の明愛さんは“野性的”で、妹の千怜さんは“几帳面”。それが、そのままゴルフに表れているから面白い。同じ時期に同じことを見て、聞いて、体験しても、性格によってとらえ方が違うという証だよね」

  • 雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王女候補は今号から2週連続で“ゴルフがうますぎる双子の姉妹”をこ紹介。まずは、姉の岩井明愛さん(埼玉県川島町立川島中学校2年)の野性味あふれるスウィングを見てみよう。 今回の王女候補 岩井 明愛さん いわい・……

というわけで、今回は妹の千怜さんのスウィングを武市に分析してもらった。

「几帳面な千怜さんは、スウィングも几帳面。正確性があって曲がらない打ち方といえる。ボクがとくに注目したのは、アドレス時の腕とクラブの角度、さらに手首の角度がスウィング中も崩れないこと。メリットは、ダウンスウィングでトウダウンしにくいこと。そしてアドレス時の腕のポジションをキープしたまま打てること。つまり、右肩が左肩より下がることがないのでクラブが寝ない。それが正確性のあるショットの理由かな」

前回紹介した姉の明愛さんは、フェースを返して打つタイプだった。対して妹の千怜さんは手首を固めて打つタイプというわけだ。

これだけ打ち方が違うのであれば当然、飛距離にも差が出るはず。普通に考えれば、ローテーションを使う明愛さんのほうが、ヘッドスピードが速く、飛ぶ気がするが実は飛距離は同じくらい。

「たしかに、手首をロックする打ち方は、曲がらないけど飛ばないという印象がある。ただ、千怜さんはテークバックで閉じて上げる。フェースをシャットに使い、そのままフェースをかぶせ気味にインパクトする。だから、ヘッドスピードの割に、飛ぶんだよね。スウィングの正解はひとつじゃない。逆もまた真なり。今回、異なるタイプのふたりを見て、改めて感じた」

と真面目に締めくくると思いきや、最後にどうしても気になっていたことを質問した武市。

「ふたりとも足大きくない?」

「25.5センチあります」

「ボク24.5センチ。中2女子に負けたー(笑)」

足が大きいというのはレディに対して失礼かもしれないが、「スポーツにおいては間違いなく有利。身長もまだ伸びるだろうし、ふたりとも“でら”カワイイし、プロになれば間違いなく人気者になるはず」と太鼓判を押した。“ゴルフがうますぎる双子”岩井明愛さん・千怜さんの存在をぜひ覚えておこう!

週刊ゴルフダイジェスト2017年2月28日号より