スマートフォンの普及により、現代人は首の姿勢が悪い人が多い。あなたのショットが安定しないのは、もしかしたら首が原因かもしれない……。

TEXT／Tomohide Yasui　PHOTO／Akira Kato、Tadashi Anezaki、Getty Images　MODEL／Yurie Atsumi（GOLULU） THANKS／Vポイント×SMBCレディス

解説／斎藤大介

柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を持ち、ヨガの国際資格RYT200も取得。16年より米女子ツアー選手のトレーナーを務め、20～22年は渋野日向子の専属トレーナーとして活動。現在、国内外の選手をサポートしている。週刊GDで「らくらくゴルヨガ」を連載中

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  ゴルフの要は「首」だった!＜後編＞首の動きが良くなればスウィングのあらゆる悩みが解消する!

  ゴルフスウィングには、首の姿勢や柔軟性が大きく関係していると斎藤大介トレーナーは言う。後編では、首の動きとスウィングの関係や、自宅で簡単にできる首の鍛え方を教えてもらった。 TEXT／Tomohide Yasui　PHOTO／Akira Kato、Tadashi Anezaki、Getty Images　MODEL／Yurie Atsumi（GOLULU） THANKS／Vポイント×SMB……

プロは首痛が多い
それだけ負担がかかるからです

スウィングの再現性を高め、安定したショットを打つには、正しい姿勢でアドレスすることが大事だと、多くのゴルファーは理解しているはず。だが、正しい姿勢でアドレスするためには、普段から正しい姿勢で過ごす必要があることを忘れている人も少なくない。週刊ゴルフダイジェストで「ゴルヨガ」を連載している斎藤大介トレーナーは、

「現代人の姿勢の乱れとして最近指摘されているのが、スマホの長時間使用による『スマホ首』です。スマホ首とは、首が前に出た姿勢でスマホをのぞき込み、本来であれば緩やかなS字カーブを描いている頸椎（首の骨）が真っすぐになってしまうことです。それをストレートネックと言いますが、ストレートネックになると首や肩への負担が大きくなります。

アマチュアのアドレスの乱れはデスクワークなどによる猫背のケースが多かったですが、最近はスマホ首も原因のひとつに挙げられます。首が硬くなるとアゴが前に出て首の前側が詰まったり、逆に背中を反らせるような姿勢になったり、さまざまな代償動作が生まれます。それがスウィングの再現性を低下させてしまうのです。

一方、プロは首痛に悩む選手が多いです。これはアマチュアのアドレスの乱れとは違う理由ですが、首に大きな負担がかかっているからです。いずれにしろ首の姿勢や柔軟性が、スウィングに大きく影響していることは間違いありません。だからこそ、首に注目してほしいんです」

まずは首を前後左右に動かし、どのくらい動くか確かめてみよう。首の姿勢や硬さが不安定なショットの原因かもしれないのだ。

首の重要性①
脳と体をつなぐ部位で人体の急所でもある

「首は頭と体をつなぐ重要な部位です。脳からの指令を筋肉に伝達する神経が首の中を通っているからです。人体の急所でもある首のケアは、まず姿勢を整えることから意識しましょう」（斎藤氏・以下同）

首は姿勢の影響が大きい

「スマホをのぞき込む時間が長くなると本来は緩やかなS字カーブを描いている頸椎が真っすぐになり、余計な筋肉の緊張を引き起こします」

首の重要性②
首にはスタビリティ関節とモビリティ関節の2つがある

「首は7つの頸椎で構成されています。上から順番に第1から第7頸椎まであり、第1と第2頸椎はモビリティ関節（可動する関節）、第3～第7頸椎はスタビリティ関節（安定させる関節）と役割が異なります」

首の重要性③
首はねじれるもの。まずは可動域を保とう

「下部頸椎が安定している状態で上部頸椎が動くことで首がねじれます。これは胸椎と腰椎の関係に似ています。姿勢を整えたうえで、ねじれの可動域を保てるかが重要です」

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  ゴルフスウィングには、首の姿勢や柔軟性が大きく関係していると斎藤大介トレーナーは言う。後編では、首の動きとスウィングの関係や、自宅で簡単にできる首の鍛え方を教えてもらった。 TEXT／Tomohide Yasui　PHOTO／Akira Kato、Tadashi Anezaki、Getty Images　MODEL／Yurie Atsumi（GOLULU） THANKS／Vポイント×SMB……

週刊ゴルフダイジェスト　2025年6月10日号より