「うんこ座り」で飛距離アップ!? 家でもコースでも簡単にできる“骨盤底筋”の鍛え方
「骨盤底筋」の強化はゴルファーにとってメリットだらけだった。そんな魔法の筋肉「骨盤底筋」は、家でもラウンド中でも簡単な方法で鍛えられるという。
TEXT/Kenji Takahashi PHOTO/Yasuo Masuda、Blue Sky Photos
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- 加齢とともに心身にもスウィングにも“締まり”がなくなってきたと感じている人は多いはずだ。これは「骨盤底筋」と呼ばれる筋肉群が原因かもしれない。しっかりケアして、ハッピーゴルフ、ハッピーライフにつなげよう! TEXT/Kenji Takahashi PHOTO/Yasuo Masuda、Blue Sky Photos KAORIさん KAORI式しあわせ骨盤®メソッド骨盤底筋フ……
日常生活、車の中、ラウンド中に!
骨盤底筋を鍛えよう
では、骨盤底筋の鍛え方をKAORIさんに教えてもらおう。
「産婦人科などでは、骨盤体操を指導するとき、鼠径部に指を添えてお尻の穴を開け閉めするよう指導しますが、それは骨盤底筋がインナーマッスルなので脳が意識しにくいから。脳が意識しない限り、効果は薄い。そこで指で触れて脳に意識させるのですが、それは指でなくてもいい。だから指の代わりに巻いたタオルを骨盤底筋に当たるようにセットしてやる。それなら、脳はちゃんと意識して運動効果を高めてくれます」
手持ちのタオルを使ってできるのでいつでもどこでも、簡単にできるのがイイ!
「椅子に座るとき、クルマの運転中、ストレッチをするとき、常にお尻の下に棒状のタオルを敷くようにすれば、脳はタオルが触れている骨盤底筋を自然に意識するようになります」
具体的な方法は、下記のとおり。ぜひ試してみよう。
「人間の胴体は筒状になっています。そこで息を吐く、吸う、の動きに合わせ、肺が上下動し、それにつれて内臓も上下動するイメージを描きながら、息を吐く→吸う、を繰り返す。内臓が上下動すると骨盤底筋も動き、強化ができます」
そして実は、いわゆる「うんこ座り」も効果的だという。
「テレビを見ているときなどに『うんこ座り』をするだけでもいいんです。骨盤底筋を鍛えることのメリットは、早く成果が出やすいことにもあります。魔法のような筋肉なんですよ」
“うんこ座り”を侮るなかれ
両足を揃え、かかとを接地させた状態で「うんこ座り」をする。後ろにひっくり返りそうになるなら、ひざを少し横に広げるか、かかとを少し浮かせてバランスを取る
「体幹強化、下半身強化に効果アリです」と太鼓判を押すのは、筑波大学教授であり、日本ゴルフ協会ナショナルチームで長くフィジカルコーチを務める白木仁先生。
「うんこ座りは間違いなく骨盤底筋と太ももの内転筋を鍛える効果があります。うんこ座り以外にも相撲の四股を含むそんきょの姿勢は骨盤底筋や内転筋を鍛える効果があり、ゴルフだけでなくすべてのスポーツに通じる体幹強化、股関節を含む下半身強化に効果があります」
骨盤底筋の鍛え方
①タオルを2つに折り、さらに2つに折り、もう1度2つに折る(合計3度折る)。
②ぐるぐる巻いて丸い棒状にする。
③そのタオルをお尻の下に当て、当たった部分が骨盤底筋だ
基本形はコレ!
巻いたタオルをお尻に敷き
①お尻の穴を締めながら口から息を吐く
②お尻の穴をゆるめながら鼻から息を吸う
これを5セット行う。吸うよりも「吐く」を意識。息を吐く際に背を丸めないようにする
手を付けると呼吸が深まる
巻いたタオルをお尻に敷き
①両手を横に水平に広げる
②息を吐き、お尻の穴を締めながら両手を上に上げて頭の上で両手を合わせる
③息を吸い、お尻の穴を締めながら両手を水平に下ろす
これを、5セット繰り返す
コースでも!
両足を揃えて直立し、太ももの間に巻いたタオルを挟む。
①両ひざをゆっくり曲げ、息を吸いながらお尻の穴をゆるめる
②ひざを伸ばし息を吐きながらお尻の穴を締める
これも5セット
日常では、すり足歩き
巻いたタオルを太ももの間に挟んだまま歌舞伎の女形のようなイメージで室内を歩く。昔から和服を着た女性は骨盤底筋が衰えにくいと言われる。和服を着た女性をイメージして歩こう
運転中もタオルを敷いて
まず脳が意識することが大事。常にお尻の下に棒状のタオルを敷くようにすれば、脳はタオルが触れている骨盤底筋を自然に意識するようになる
週刊ゴルフダイジェスト2024年4月30日号より