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菅沼菜々の魅力を深堀り!<前編>過去には無気力症候群も今は「試合が楽しくて仕方ない」きっかけはSexy Zoneのライブ

ひときわ楽しそうに試合をする菅沼菜々。その童顔スマイルにやられていると攻めのショットに度肝を抜かれる。この痛快なギャップはいったいなんだ!?

PHOTO/Takanori Miki、Hiroyuki Okazawa、Shinji Osawa THANKS/富士CC

菅沼菜々
すがぬまなな。2018年にプロテスト合格。現在、メルセデスランク9位と躍進中。初優勝に期待がかかる若手のひとり

だって試合って楽しいじゃないですか!

――菅沼菜々といえば笑顔。強い選手なのに歩き方を始め、ひとつひとつの挙動が愛らしい。現場のカメラマンは「ついついシャッターを押しちゃうんですよ~」と笑う。

今は笑顔で試合に臨めていますが、高校2年生の冬に、何事に対しても無関心になったり、投げやりになってしまうことがありました。そのときに言われたのが「無気力症候群」という現代病のひとつだったんです。そこから半年以上、ゴルフから離れ、このままゴルフをやめようとまで思っていました。でも、もともと大好きだったジャニーズのアイドルグループ「Sexy Zone」のライブを見て感動したんです。そして私も人に感動を与えられるような人間になりたい」と、私の心は大きく揺れ動かされました。

その後、練習を再開でき、約3カ月後の日本ジュニアで優勝。その勢いでプロテストも一発合格するんです。もし「Sexy Zone」のライブに行っていなかったら、プロゴルファー菅沼菜々はいなかったかもしれないです。

――“スマイルに菅沼”が生成されるのはもう少し先の話。彼女の楽しげな説明を聞いていると、ゴルフは心が大事と思わされる。

プロテストも突破でき、よし! このまま頑張ろうと思っていましたが、プロになりたての頃は、プレースタイルが今とは真逆だったと思います。

「こんなに練習しているのに何で上手くいかないんだろう」とか、「なんでこんなミスをするんだろう」とか自分に怒り、感情を表に出していました。でも見栄えは悪いですし、何よりスコアに響いていたんです。それでなんですが、私悟ったんです。エヘヘ(笑)。笑顔でプレーしてみようって。でも、人は一気には変われないので最初は、「笑顔でプレー」と心の中で唱えながらやっていましたね。

ペットボトルには可愛い落書きも

絵を描くのが好きでよく自分の持ち物には落書きをしてしまうという

「苦いのが苦手なのでミルクとガムシロの2つが必須」

苦いものが苦手で、取材時に頼んだアイスコーヒーにはミルクとガムシロップをそれぞれ2個投入。「私、チョコレートも苦く感じちゃうんですよね」(菅沼)

よく周りの人に「本当によく笑っているよね」とか「そんなに笑顔でい続けるのは大変じゃない?」と言われることもありました。最初は確かに意識的に笑顔を作っていたので、大変だったんですが、次第に試合が楽しくて仕方なくなってきたんですよ! ゴルフですからイラッとすることもあります。いっぱいあります。でもまぁいいやって普通に思えるんですよね。そしてすぐに、試合って楽しい! って感情に戻っちゃうんです。

まぁさすがに、先日行われた日本女子オープンの3日目は、ショックでしたね。だって81ですよ。後半43も叩くなんて、自信もなくなりましたし、かなり泣きましたね。でも次の日には、ケロッと楽しくプレーしていました(笑)。やっぱり楽しくプレーするというのが私にとってのモチベーションであり、リズムを作り出すものなのだと思います。

――日本女子オープンの3日目11番は、興味深いシーンだった。バンカーを一度で脱出できず2回打つこととなり、そのショットもピンをオーバー。球が上がりきる何秒も前に、背を向けて歩いてきてしまった。

あれは、もう知らない! って感じですよ(笑)。まぁいいや精神ですね。

まさにアイドル!
菅沼菜々がここまで徹底している理由とは?

月刊ゴルフダイジェスト2022年12月号より

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