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【日本オープン激闘史】#5 優勝スコアは10オーバー! 嵐の小樽、大混戦を制した尾崎直道<1999年>

国内男子ゴルフ最高峰の舞台「日本オープン」。数々の名勝負を生み出した激闘の歴史をプレーバック! 今回は1999年に行われた第64回大会をピックアップ。

TEXT/Takeo Yoshikawa

第64回大会(1999年)
小樽CC/18H・7200Y・P72

優勝:尾崎直道
+10 Total 298( 68・76・76・78)

2度目の開催となった小樽CCは、グリーン周辺の芝を短く刈り上げ、9年前とはコースセッティングを大きく変えてきた。時おり雨の降る悪天候の初日、尾崎直道はただひとりアンダーパーと絶好のスタートを切る。2日目は76で通算イーブンパーまで後退するも首位をキープ。3日目も強い雨と風のなか、15番では3パットのダブルボギーとするなど76だったが、2位の湯原信光に2打差をつけトップ。だが、3打差に次兄・健夫、そして初日に出遅れた尾崎将司が一気に4打差に急浮上し、混戦模様に。

最終日、コースには冷たい雨と最大風速19メートルという台風並みの強風が吹き荒れる。直道は8番までで6ボギーを叩き、前半を終え尾崎3兄弟はそろって10オーバー、湯原に3打のリードを許す。しかし、後半になると直道が11番こそボギーとしたが、17番では6メートルのパットを沈め逆転。2打差で勝利し国内グランドスラムを達成した。

週刊ゴルフダイジェスト2022年11月1日号より