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シェーン・ローリーがマキロイとの接戦を制し3年ぶり優勝

エリザベス女王の逝去に伴い54ホールに短縮されたDPワールドツアーの「BMW PGA選手権」でシェーン・ローリーが優勝を飾った。

普段から仲の良いR・マキロイ、そして最終ラウンドで10アンダーをマークしたJ・ラームに1打差をつけ勝ち切ったローリーは、54ホールノーボギーの完璧なゴルフ。一見強面の大男が泣き笑いしながら、19年の全英オープン以来38カ月ぶりの勝利を喜んだ。

「言葉にできないくらいうれしい。トロフィを眺めながら数日は感激に浸れる」とローリー。最終ホールでマキロイが5メートルのイーグルパットを沈めていればプレーオフだったが、カップの縁で止まり、ローリーの優勝が決まった。

8年前のこの大会では、逆にリードしていたローリーをマキロイが上がり2連続バーディで逆転しているだけに喜びもひとしお。アイルランド(マキロイは北アイルランド)の親友同士はお互いの健闘を称え合い、「他の選手だったら別だけど、シェーンが勝ってくれて悔しさが和らいだ。自分のことのようにうれしいよ」とマキロイ。

そのマキロイは女王の訃報に触れ、「数年前にお目にかかれたのは幸せな時間だった。威厳があって。本当に素晴らしい方」と故人を惜しんだ。

同大会はツアーのフラッグシップトーナメント。PGAツアーでいえばプレーヤーズ選手権のような“第5のメジャー”的な位置づけだが、そんな試合に今回LIVゴルフに移籍した18名が出場を許された。ツアーに忠誠を誓うローリーは当初からLIV選手の出場に「気分が良くない」と語っていたが、優勝したあと「良心の勝利」と口にした。

「プロとして一番勝ちたかった試合の1つ。心から幸せを感じている」。と再度喜びを嚙みしめたローリー。来年のライダーカップでも“Wローリー”のアイルランドコンビの活躍が期待できそうだ。

勝てそうで勝てなかっただけに、喜びもひとしお!(写真は2019年全英オープン。PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2022年10月4日号より