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【インタビュー】篠崎愛「プロになれたのは、プロになりたいと思い続けられたから」

昨年、5度目の受験で念願のプロテスト合格を果たした24歳の篠崎愛。夏の合併号では浴衣姿を披露してくれたが、今季はステップ・アップ・ツアーで8試合中4度のトップ10入り。賞金ランクは7位につけている。

PHOTO/Osamu Hoshikawa

篠崎愛 しのざきまな。1997年10月8日生まれ。栃木県出身。昨年5回目のプロテストで見事合格。今季はステップ・アップ・ツアーが主戦場だが、先々週の日本女子プロ選手権では予選通過を果たした。ミュゼプラチナム所属。157cm・48kg

体が小さかったので
子どもの頃から一生懸命振ってきた

昨年のプロテストに合格した“ツアールーキー”の篠崎愛。5度目で合格したというプロテスト時の心境を聞いた。

「5回目になると、今年こそはという思いも強いのですが、どちらかというとあと何回受けられるのかなって考えるようになっていました。3年の間に受かればいいかなって。5回も受けているとテストって通らないものなんじゃないかって思ったりもして。だから合格したときは、本当にホッとしました。私の人生でひとつ、大きな目標を達成できたので涙が出ましたし、昔から夢というか、目標に掲げていたプロゴルファーになれたんだって実感しました。合格の報告をジュニア時代からお世話になっている方々にしていたらみんなが『良かったね』と言って泣いてくれたので、それにつられてさらに涙が止まりませんでした」

どうして途中で諦めずに子供の頃からの夢を叶えることができたのだろう? 

「小さい頃ってパンが好きになるとパン屋さんになりたい! そういうのありますよね。私もそれと同じでした。ゴルフの試合に出るようになって全国に友達ができて、自分より上手い選手たちと出会って真剣にゴルフに取り組み始めました。夢を叶えられたのは、プロになりたいと思い続けられたからだと思います。5歳からゴルフをしていたのでゴルフしかなかったっていうのもありますけどね。いま思うと、ゴルフの世界じゃなかったら普通の社会人をしてみたかったかも。共学の高校に行って大学へ進学して一般企業に就職して。それで普通のOLになっていたみたいな。バリバリのキャリアウーマンもいいですけど、同期の仲間たちと『お昼行ってきまーす』って社員証をぶら下げてランチをしに行くとか、そういうこともやりたかったですね」


開設してからちょうど2年目に突入したという自身のユーチューブチャンネル「まなてぃの法則」と、ツアー後半戦の目標や課題についても聞いてみた。

「ユーチューブを始めたきっかけは、ツアーに出られなくなったからです(18年、19年は単年度登録で出場。20年に規定が変わり、プロ資格が必要となる)。そうなると応援してくれる方々に自分のゴルフ姿を見せられなくなってしまうので、見てもらえる場を作れたらと思い、動画を始めました。以前からユーチューブをやっていた私のコーチ(三觜喜一プロ)に相談して力を貸してもらい、動画チャンネルを立ち上げました。

ツアー後半戦の目標は、今季中にステップ・アップ・ツアーで1勝することです。得意なクラブはドライバーです(平均飛距離245Y)。ジュニアのときから『いっぱい振れ。振りまくれ』と教えられてきたので、曲がるのは怖くありません。それが今でも生きていると思っています。だからショートゲームよりはショットが得意なタイプかもしれません。ただ初日はいいのですが、2日目、3日目で調子を崩すことが多いので、そこを克服することが今の課題です。初日のフラットな気持ちのまま、最後までプレーすることを心がけたいですね。

それと『このストレッチをしたら次の日、体調が良かった』みたいに日々のコンディションを分析することも大事だと先輩に教わったのでそれも実践していきたいです。実はメモとか苦手なんですけど、見つけた課題をノートに書いて達成できたかどうかを確認するようにしています。言葉に出したり、文字にすることで課題を明確にし、目的意識を持って取り組んでいきたいです」

PHOTO/Tsukasa Kobayashi

篠崎愛へ一問一答
●好きな食べ物/すきやき
●嫌いな食べ物/ピーマン、生魚
●好きな飲み物/コーラ、ライフガード
●好きなデザート/地元のケーキ屋さんのチーズタルト
●好きなアーティスト/米津玄師さん。「春雷」が好き
●好きな俳優/顔は佐藤健さん、性格はムロツヨシさん
●休日の過ごし方/家に引きこもってゲーム、美容室に行く、猫と戯れる
●好きなアニメ/NARUTO -ナルト-
●勝負飯/母のカレーとチキン南蛮

週刊ゴルフダイジェスト2022年10月4日号より