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20代の台頭、1Wの短尺化…22年のPGAツアートレンドを振り返る

LIVゴルフの出現に揺れた22年のゴルフ界。今季PGAツアーのトレンドをまとめた。

まず特徴的だったのが、ルーキーや若手の活躍だ。4大メジャーすべてで20代が優勝(S・シェフラー、J・トーマス、M・フィッツパトリック、C・スミス)したのは史上初。ツアールーキーでは、C・ラミーとキム・ジュヒョンが優勝を飾り、C・ヤングとS・ティーガラがトッププロの証しである最終戦「ツアー選手権」に出場した。

前半と後半で活躍する選手が入れ替わったのも今季の特徴。デビュー以来、常に上位争いをしながら勝てなかったS・シェフラーが2月のWMフェニックスオープンで初優勝するや4月のマスターズまでの2カ月で4勝を挙げ、一気に世界ランク1位に上り詰めた。しかし後半はリーダーボードを賑わす機会が減り、ツアー選手権ではR・マキロイに逆転され目の前の年間王者を逃した。

後半目覚ましい活躍を見せたのが、T・フィナウ。直近の5試合で2勝、ベスト10入り4回と勢いが止まらず。最終戦で2位タイとアジア勢のフェデックスランキング最高位でシーズンを終えたイム・ソンジェも直近の5試合で2位が3回。X・シェウフェレやP・カントレーも後半の躍進組だ。

用具に関していえば、ドライバーの長さに変化が。つい1年半前はB・デシャンボーやP・ミケルソンが47や48インチといった長尺を振り回しツアーを席巻したが、今年の全米オープンでC・スミスが44.5インチを使用したことで飛距離より精度を求めるスタイルを踏襲する選手が増え、長尺ブームは影を潜めた。

パターでも新しいトレンドが。J・トーマスがスコッティキャメロンのファントムX5ナックルを使用し全米プロで勝ってから、ツアーの用具担当者は「マレットをリクエストする選手が増えた」と証言している。

強い選手が使うクラブがトレンドになる。それはプロもアマチュアも同じようだ。

後半は失速気味だったが、21-22シーズンのシェフラーの台頭は目覚ましかった(PHOTO/Blue Sky Photos)

週刊ゴルフダイジェスト2022年9月20日号より