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【LIVゴルフ】初戦を制したシュワーツェルが6億4000万円獲得! 木下稜介は13位タイでも4860万円

さまざまな物議をかもしながらついに開幕したLIVゴルフ。ロンドン郊外で開催された初戦では、マスターズチャピオンのシャール・シュワーツェルが優勝を飾った。

栄えある初代チャンピオンに輝いたシュワーツェルが獲得した賞金は、個人戦優勝の400万ドル(約5億4000万円)に加え、4人1組の団体戦優勝分75万ドル(1億円超)。ゴルフ史上最高の6億4000万円に達した。

日当に換算すると2億1000万円、1ホールあたり1200万円というから驚異的。最下位の選手にも日本国内ツアーの優勝賞金並みの1600万円強が支給された。

日本勢は13位タイに入った木下稜介が36万ドル(4860万円)を獲得。これは国内最高峰である日本オープンの優勝賞金を上回る。メジャー2勝のM・カイマーとともに15位タイに入った香妻陣一朗が25万ドル(3375万円)、谷原秀人は38位タイに終わったが14万ドル(1890万円)を獲得した。

つい最近まで、1試合で1億円稼ぐのが破格と思われてきたが、新ゴルフリーグ時代の幕開けとともに5億、6億という数字が平気で並ぶようになった。

プロが賞金を稼ぐためにプレーするのは至極当たり前なことだし、名誉やレガシーよりお金を取る選手がいておかしくない。しかし今回問題になっているのは、高額賞金の出どころだ。

LIVゴルフは、サウジアラビアの公的ファンドの投資によって運営されている。同国は、反政府寄りのジャーナリスト殺害に関わっており、国内では女性や同性愛者への差別や虐待などが横行しているとされている。西側諸国から批判される人権問題から目をそらすためスポーツ団体やイベントに投資する“スポーツウォッシング”の手段にゴルフが使われているという見方もある。政治とスポーツは別だが、考えさせられる問題であることは確かだ。

13位タイで5000万円近い賞金を獲得した木下(写真は2021年ZOZOチャンピオンシップ。PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より

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